研究課題
中部ベトナムに構築した2000 人規模の出生コホートの宿主リスク要因を詳細に把握するために臍帯血ならびに2歳検診時採血検体を用いて、以下の項目を設定して自然免疫応答予備能・抗体応答能評価を進めている:①検診時採血検体を用いての宿主の感染防御反応性の測定、②RSV重症急性呼吸器感染における母児間移行抗体の効果、③HBV感染例の微生物学的・分子疫学的解析によるリスク評価、④拠点医療施設での出生コホートの疾患発症の追跡調査の継続、⑤戸別訪問による出生コホートの追跡調査、⑥就学時健康調査。今年度は2歳検診時の全血培養でのLPS応答能を計測する実験でのRNA試料調製を進めた。また蛍光ビーズアレイ法による抗RSV抗体の測定系を作製した。B 型肝炎垂直感染については2歳時にHBs抗原陽性であった対象児についてPCR法によるHBV DNA検出を試みた。さらに疾患発症の追跡調査を継続して行なうとともに、就学時健康調査の準備として対象児が地域に居住しているかの把握を随時行なった。
2: おおむね順調に進展している
5年計画の2年目終了時にあたり、「9.研究実績の概要」の①-⑥について概ね当初の予定通りに進んでいる。
「9.研究実績の概要」の①②③について分析を完了したものから順に成果の発表へと進める。④⑤は継続して行なう。⑥就学時健康調査については、今年度後半から準備を開始したので、次年度から実施できる状態になっている。現地での物資調達・保管、情報と検体の管理を強化するため、ニャチャン・パスツール研究所に協力を要請し、承諾の意向を得ているので、共同して研究を進める。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)
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