研究課題
太陽電池や風力発電などの自然エネルギーの発生量は日射量・風力によって左右されるため、これらの予測には正確な気象条件の予測が必要である。この目的のため、関東地方を対象として空間間隔5km の格子点上で、日射量・風力の毎時の予測確率分布を推定するシステムを開発する。日射量予測のポイントはシミュレーションモデルによる雲の再現である。そのために、データ同化手法を用いて、気象数値予報モデルと、地上・衛星・レーダーでの気象観測データを統合し、観測に応じた雲をモデル内に発生させる。予測確率分布はリスク管理を含めた電力配電システムの構築に、また、本システムで同時に得られる気温・湿度などの物理量により、高精度の需要予測に貢献できる。本年度は、数値予報モデル(NHM) と模擬観測データを用いて、前年度に開発した最小構成のデータ同化システムの高速化を行った。また、観測誤差による不確実性を見積もるための誤差モデルの開発を行った。
2: おおむね順調に進展している
実データを入力としたシステムの完成には至らなかったが、次年度に予定していた誤差モデルの開発に目途が立った。
実観測データを用いる構成に更新するとともに、初期アンサンブルの最適なパラメータを推定するプロセスを組み込む。
研究協力者が当年度に別業務を行う必要が出たため、研究打ち合わせができなかったため。
研究協力者との研究打ち合わせのための旅費として使用する。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)
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