研究課題/領域番号 |
25280036
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長谷山 美紀 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (00218463)
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研究分担者 |
小川 貴弘 北海道大学, 情報科学研究科, 助教 (20524028)
八木 伸行 東京都市大学, メディア学部, 教授 (40575205)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 情報検索 / 画像検索 |
研究実績の概要 |
本研究では、ユーザの行動履歴(ディジタル機器の操作履歴、閲覧履歴、閲覧データ等)からモデル化される志向に基づいて、ユーザ適応型のマルチメディアコンテンツ(「適応型コンテンツ」と呼ぶ)を生成するシステムの実現を目指す。個々のユーザが大量のコンテンツを保持する現状においても、従来の解析法では、個人の志向を高精度にモデル化することが困難である。そこで、メディア横断型理論に基づき、マルチメディアコンテンツとユーザの行動データを統計的相関分析により融合利用することで、ユーザの志向を高精度にモデル化し、その結果から適応型コンテンツを生成する。今年度は、【フェーズ1】適応型コンテンツ生成理論の実現のため、以下の3つの項目を順番に実施した。 <異種データの融合利用に基づくユーザの志向のモデル化>ユーザの行動データとマルチメディアコンテンツという異種のデータを融合利用することで、ユーザの志向のモデル化を行った。 <適応型コンテンツ生成に必要となるWeb上に存在する学習データの選択機能の実装>前項目で得られるモデル化の結果から、適応型コンテンツを生成する変換を直接施した場合、変換後の結果には、一般に存在し得ない特徴が構成され、視覚的に不自然なコンテンツが得られる場合がある。このような問題を低減するため、Web上から学習データとなるコンテンツを選択し、それらを制約として用いることで、視覚的に自然な適応型コンテンツの生成を試みた。また、Web上より学習データを選択する機能を実装した。 <適応型コンテンツ生成理論の構築と評価>以上の項目を実装することで、適応型コンテンツ生成理論を実現し、ユーザを利用した評価実験を行い、その有効性の検証を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Web上から集めた学習データについて投稿者の言語により差異が存在することが、新たな知見として得られた。従って、評価実験用ソフトウェアの学習データ選択機能について、再構築を行う必要が生じたため、予定よりやや遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度の遅れを取り戻すよう研究を進め、最終目標であるユーザの行動履歴からモデル化される志向に基づいて、ユーザ適応型のマルチメディアコンテンツを生成するシステムの実現を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品の購入を一部見送ったため、また、ソフトウェアの再構築のため研究の進捗に遅れが生じた。そのため、今年度発表予定であった研究成果の発表が次年度にずれ込んだため残額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度以降の計画に合わせて、物品費、人件費に充当する。また、研究成果の発表費用に充当する。
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