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2015 年度 実績報告書

リスク態度と情報探索態度が実場面での商品選択に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 25280049
研究機関東京大学

研究代表者

植田 一博  東京大学, 総合文化研究科, 教授 (60262101)

研究分担者 鮫島 和行  玉川大学, 脳科学研究所, 准教授 (30395131)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード認知科学 / 脳・神経 / 意思決定 / 消費行動
研究実績の概要

これまでの二年間で,新商品の選択に情報探索態度,すなわち新規情報の探索を重視する傾向が関係していることを,実験室実験における商品選択課題とfMRI計測で,さらに実際の購買データの分析から明らかにした.平成27年度は,その結果を受けて,新規情報の探索傾向が他の高次認知過程,その中でももっとも神秘的と考えられている創造的問題解決の過程に影響し得るかどうかを実験的に検討した.
具体的には,アイデア生成課題の一種のUnusual Uses Test(UUT課題; Guilford, 1967)を用いて,新規情報の探索傾向が生成されるアイデアの創造性に影響するかどうかを検討した.UUT課題は,日常で使用するものに関して普段は行わない使い方を制限時間内にできるだけたくさん書き出す課題である.この課題において,自分が出したアイデアのうち,他の実験参加者が出しにくいアイデアの割合(uniquenessの高さ)を個人ごとに計算し,それを各人の創造性指標とした.また,Behrens et al. (2008) にしたがい,確率的に報酬が得られるギャンブル課題での選択を強化学習モデルにフィットすることで,各実験参加者の情報探索傾向を推定した.さらに,創造性がリスク態度と関連していることが示唆されている(Glover & Sautter, 1977)ことから,上記のギャンブル課題を用いて,客観的な期待値が下がっても不確実性を避ける選択をする傾向,すなわちリスク回避傾向を推定し,リスク態度指標とした.その結果,創造性指標とリスク態度指標には相関が見られなかった一方で,創造性指標と情報探索傾向との間に有意な相関が見られた.このことは,情報探索傾向の強い実験参加者ほど,創造性が高いことを示唆している.

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2017 2016 2015 その他

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Memory-based simple heuristics as attribute substitution: Competitive tests of binary choice inference models2017

    • 著者名/発表者名
      Honda, H., Matsuka, T. & Ueda, K.
    • 雑誌名

      Cognitive Science

      巻: 未定 ページ: 未定

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Analysts' preference for growth investing and vulnerability to market-wide sentiment2016

    • 著者名/発表者名
      Miwa, K. & Ueda, K.
    • 雑誌名

      The Quarterly Review of Economics and Finance

      巻: 未定 ページ: 未定

    • DOI

      10.1016/j.qref.2015.11.003

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] ニューロマーケティング―選択の認知脳科学2016

    • 著者名/発表者名
      植田一博
    • 雑誌名

      生活協同組合研究

      巻: 480 ページ: 11-18

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] ヒトを知る―脳科学が映す人間の姿 人の行動を決める古い脳と新しい脳2016

    • 著者名/発表者名
      鮫島和行
    • 雑誌名

      生活協同組合研究

      巻: 480 ページ: 19-25

  • [雑誌論文] 投資家のリスク態度と熟達度ならびに市場動向が投資行動に与える影響2015

    • 著者名/発表者名
      岩﨑雄斗, 和泉潔, 伊藤祐輔, 植田一博
    • 雑誌名

      認知科学

      巻: 22 ページ: 389-408

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] テイスティング状況が飲料への評価に与える影響2015

    • 著者名/発表者名
      山田歩, 芳澤希, 鮫島和行, 野場重都, 舛田晋, 鰐川彰, 植田一博
    • 雑誌名

      認知科学

      巻: 22 ページ: 437-446

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 意思決定の計算神経機構2015

    • 著者名/発表者名
      鮫島和行
    • 雑誌名

      オペレーションズ・リサーチ

      巻: 60 ページ: 185-190

    • オープンアクセス
  • [学会発表] テイスティングする状況が飲料の評価に与える影響2015

    • 著者名/発表者名
      山田歩, 芳澤希, 鮫島和行, 野場重都, 舛田晋, 鰐川彰, 植田一博
    • 学会等名
      行動経済学会第9回大会
    • 発表場所
      近畿大学東大阪キャンパス(大阪府東大阪市)
    • 年月日
      2015-11-29
  • [学会発表] 概念的調和度が選択行動に与える影響の分析2015

    • 著者名/発表者名
      松永聡太, 本田秀仁, 植田一博
    • 学会等名
      日本認知科学会第32回大会
    • 発表場所
      千葉大学文学部(千葉県千葉市稲毛区)
    • 年月日
      2015-09-18
  • [学会発表] 漢字は地域をつなぐ・カタカナは地域を越える2015

    • 著者名/発表者名
      本田秀仁, 松香敏彦, 植田一博
    • 学会等名
      日本認知心理学会第13回大会
    • 発表場所
      東京大学文学部(東京都文京区)
    • 年月日
      2015-07-05
  • [学会発表] マーケティングを変える認知心理学, 脳科学2015

    • 著者名/発表者名
      植田一博
    • 学会等名
      第13回明治大学現象数理学コロキアム
    • 発表場所
      明治大学先端数理科学インスティテュート/現象数理学研究拠点(東京都中野区)
    • 年月日
      2015-06-19
    • 招待講演
  • [図書] はじめての認知科学2016

    • 著者名/発表者名
      内村直之, 植田一博, 今井むつみ, 川合伸幸, 嶋田総太郎, 橋田浩一
    • 総ページ数
      176
    • 出版者
      新曜社
  • [備考] 東京大学 植田一博研究室

    • URL

      http://www.cs.c.u-tokyo.ac.jp/

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公開日: 2017-01-06  

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