消費行動の重要な一側面である,既知の商品と未知の商品との間の選択に関する認知基盤を明らかにするために,ミネラルウォーターを用いて,実験参加者に既知の商品と未知の商品との間の選択を繰り返し行わせた.また,商品選択を行っているときの脳活動をfMRIで計測した.その結果,情報探索的な参加者ほど未知の商品を選択する割合が高くなる傾向が見られ,未知の商品の選択時には右前頭極の活動が見られた.同様な実験を,実購買データが記録されている参加者に対しても実施し,情報探索傾向と商品購買のスイッチとが相関していることを見出した.これらの結果は未知の商品を選択することが情報を得るための行動であることを示唆している.
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