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2013 年度 実績報告書

手の変形と接触特性を考慮した実時間把持操作モデル

研究課題

研究課題/領域番号 25280072
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

広田 光一  東京大学, 大学院情報学環, 准教授 (80273332)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード手モデル / 有限要素法 / 触力覚計算 / ハプティックレンダリング / 変形計算 / 触力覚フィードバック
研究概要

(1)手のFEMモデルの作成:手形状のFEMモデルを作成した。骨と軟組織の2つの材質を仮定した。人体モデルデータベース(BodyParts3D)に基づく骨および皮膚の表面形状から、四面体によるメッシュを生成した。計算時間等の検討のために、平均ノード間隔の異なる複数のモデルを作成した。
(2)変形計算アルゴリズムの実装:上記のFEMモデルを用いて、変形および接触を計算するプログラムを開発した。指の構造うから、骨とその周囲の軟組織に空間的な回転が生じることを利用して、それぞれの領域ごとに幾何学的非線形を補正する回転変換を行う手法を開発した。ペナルティ法による接触計算を導入し、すべりと固着の状態および接触力の計算を可能とした。解法として、直説法と反復法との比較を行い、計算時間および計算量のオーダーの比較をおこなった。この結果から、反復法を採用することとした。
(3)実時間処理の検討:処理の並列化による実時間計算の可能性を検討した。Intel MICアーキテクチャとNVIDIA GPUアーキテクチャの2つのプラットフォームで、並列化の実装を行った。前者については、これまでのところ、期待するほどの高速化が達成できていない。後者については、ハードウェアの性能に対して妥当な高速化が達成された。上記(1)で作成したモデルのうち、ノード間距離平均およそ2.5mm(ノード数約25,000)のものについて、視覚的に許容される精度による計算で、およそ50~100Hzが得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

接触状態の計測とモデル化については、現在、実験の準備をすすめている。

今後の研究の推進方策

手モデルの精緻化と、手モデルを利用した操作の評価との両面から検討をおこなっていく。

次年度の研究費の使用計画

計画時に使用を予定していたIntel MICアーキテクチャのプラットフォームでの並列化で期待するパフォーマンスが得られず、このため急遽、NVIDIA GPUによる実装を並行して行うこととした。この追加の検討作業のために、計算環境の本格的な構築に着手することができておらず、このために予定していた予算を次年度に繰り越すこととした。
NVIDIA GPUによりパフォーマンスが得られることが確認されたことから、次年度に計算環境の構築を行う予定で、繰り越した予算はその実施に使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 把持操作のための柔軟な手モデルの構築

    • 著者名/発表者名
      宇治土公雄介,広田光一,田川和義
    • 学会等名
      日本VR学会第18回大会
    • 発表場所
      グランフロント大阪ナレッジキャピタル(大阪府)
  • [学会発表] 把持捜査のための柔軟な手モデルの構築

    • 著者名/発表者名
      宇治土公雄介,広田光一
    • 学会等名
      日本VR学会超臨場感とVR研究会
    • 発表場所
      首都大学東京日野キャンパス(東京都)
  • [学会発表] 実時間の柔変形可能な手モデルに関する研究; 日本VR学会研究報告

    • 著者名/発表者名
      宇治土公雄介,広田光一,田川和義
    • 学会等名
      日本VR学会力触覚研究会
    • 発表場所
      東京大学(東京都)

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公開日: 2015-05-28  

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