| 研究課題/領域番号 |
25280090
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| 研究機関 | 東京大学 |
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研究代表者 |
岡田 真人 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (90233345)
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| 研究分担者 |
永田 賢二 東京大学, 新領域創成科学研究科, 助教 (10556062)
桑谷 立 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球内部物質循環研究分野, 研究員 (60646785)
赤井 一郎 熊本大学, パルスパワー科学研究所, 教授 (20212392)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 画像処理 / イメージング / ベイズ推論 / 潜在構造 / ビッグデータ |
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| 研究実績の概要 |
本研究課題では，科学技術計測から得られた画像データから系の物理特性を自動的に抽出するアルゴリズムを提案する．平成27年度では，以下で説明するように，(1)GPS変位データを用いたプレート境界余効すべり空間分布逆解析へのマルコフ確率場モデルの適用，および，マルコフ確率場モデルにおける時間解像度と拡散係数の推定に関する信頼度の評価解明について研究遂行した．
(1)余効すべりとは，大地震の発生後に，地下の断層が数か月から数年間の時間スケールでゆっくりとすべる現象のことである．本研究では，マルコフ確率場モデルに，すべり量のスパース性と不連続性を導入することで，新たな余効すべり量のイメージング手法を開発した．人工データを用いて提案手法の有効性を評価した結果，本手法により，詳細な空間不均質構造を高精度で推定できることが明らかになった．
(2)一昨年度の成果により，マルコフ確率場モデルにおけるハイパーパラメータが拡散方程式の拡散係数と対応することが明らかになり，ハイパーパラメータ推定を通じて拡散係数を精度よく推定することが重要な課題となっている．さらに昨年度は，画像データの空間解像度の低下が，この拡散係数の推定に対して，系統的なバイアスを生じさせることを示した．平成27年度では，新たに画像データの時間解像度の低下が拡散係数の推定に与える影響を調べた．時間解像度の低下は観測精度の向上とトレードオフの関係を持つため，非自明な問題である．結果として，トレードオフの元での時間解像度の低下は，拡散係数の推定値の信頼度を低下させることを示した．また，得られた推定結果の考察から，時間解像度が高くデータ量が大きい場合に，変分ベイズ法を用いた近似推定が有効である可能性を示した．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初研究課題として予定していなかった余効すべりの推定が完了するとともに，ダウンサンプリングの枠組みについても，時間解像度の関係との展開を見せているため．
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| 今後の研究の推進方策 |
最終年度である平成28年度では，これまでの研究成果をとりまとめ論文化するとともに，イメージングデータ解析技術を，物性科学や地球科学に適用する．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
研究に利用するために計上した計算機サーバを購入予定であったが，現有のマシンで対応可能であったため．
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| 次年度使用額の使用計画 |
最終年度の成果として投稿する査読付き国際雑誌に投稿する際の投稿料および英文校閲費として計上する．また，幅広い計測分野との研究打合せのための旅費として計上する．
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