| 研究課題/領域番号 |
25280115
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| 研究機関 | 東北学院大学 |
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研究代表者 |
坂本 泰伸 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (60350328)
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| 研究分担者 |
松本 章代 東北学院大学, 教養学部, 講師 (40413752)
武田 敦志 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (90424001)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 高齢者見守り / 情報システム / 認知症 |
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| 研究実績の概要 |
平成25年度には、我々が開発したタブレット端末をクライアントとする高齢者向けICTシステム「I-ReCSS」を用いて、宮城県仙台市「あすと長町プレハブ仮設住宅」と岩沼市「里の杜仮設住宅」において実証実験の実施を継続して進めている。実証実験では、自記式による高齢者の起床・就寝時刻や外出回数を収集し、これらの高齢者の生活活性化の状況を社協や自治会関係者などに提供することで、高齢者の見守り活動の支援機能も提供している。実験参加者は述べ20名（内訳：男性6名，女性14名）で、年齢構成は50歳～86歳となっている。
この実験で収集された高齢者のデータは、2015年3月31日時点、最長の方のもので400日分に達した。我々が調査をした限りでは、自記式によってこれまで長期の起床データを収集した実証実験等の報告は見つかっていない。収集したデータの解析部分では、1年を通じて収集した高齢者の起床データの分布が正規分布を否定されないという結果を得ている。しかし、各月単位ごとに分割した起床時刻の分布では、正規分布が否定される月も存在することが判明している。今後、高齢者の起床データに関しては、季節変動などとの関連性も明らかにしながら、認知機能との相関を解析していく必要がある。これらの結果は、研究会及び学会等を通じて公表をしている。また、平成25年度の実証実験を通じて提供した見守り活動については、朝日新聞（宮城県版）及び讀賣新聞（宮城県版）でも紹介されている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験初年度には、本研究に対して自治会全体からの全面的な協力は得られず、実験参加者の伸びが鈍かったが、実際に実証実験を進めるうちに本研究に関する認知度や本研究で提供している見守り活動への認知度も上がり、「あすと長町プレハブ仮設住宅」に居住する実験参加者が「災害復興住宅」へ移転後も高齢者向け情報システムを利用してくれる目処が立ちつつある。このような理由から、長期データ収集に対する道筋が得られている。
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| 今後の研究の推進方策 |
本実証実験の中心である実験フィールド「あすと長町プレハブ仮設住宅」では、今年度上半期から居住する住民が災害復興住宅へ移転することが決まっており、実証実験に参加する高齢者が離脱し、参加人数が減少することが予想されている。一方で、認知症特有の初期症状の検出に向けた解析を進めるためには、今後も継続してデータを収集することが必要である。このため、平成25年度に開発した高齢者向けICTシステム「I-ReCSS」を「災害復興住宅」向けに改良する必要性も生じてきている。
このような背景から、本年度は、これまでに実施してきた実証実験を継続することでデータの収集を続けながら、長谷川式簡易知能能評価尺度を用いて高齢者の認知機能を数値化して収集し、I-ReCSSで得られた各種の生活状況と認知機能のスコアとの相関を解析する。また、この解析と並行して次期システムに求められる諸機能を調査しながら、次期システムI-ReCSS2の設計を進める。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
研究初年度に、実証実験実施に要する諸費用を多方面から支援してもらうことで経費の削減に努めた結果、次年度使用額が生じた。今年度に次年度使用額が生じた理由は、平成25年度分の次年度使用額の大部分が利用されなかったためであるが、平成26年度の予算執行は概ね当初の計画通りに進んでおり大きな問題は発生していない。
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| 次年度使用額の使用計画 |
実証実験の中心フィールドである「あすと長町プレハブ仮設住宅」に居住する住民が災害復興住宅へ移転する状況であるので、平成25年度に開発した高齢者向けICTシステム「I-ReCSS」を「災害復興住宅」向けに改良する費用として用いることを考えている。また、本年度が研究計画の最終年度となるので、成果発表に要する旅費に振り分けて利用する。
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| 備考 |
朝日新聞URL：http://www.asahi.com/articles/ASG8G7DPBG8GUNHB00S.html
讀賣新聞URL：https://database.yomiuri.co.jp/rekishikan/viewerYomiuriNewsStart.action?objectId=1vErgsx2ZBqCz4mt8yLBmQyex%2BkBgm1raf6EmB4U7Rg%3D
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