エアロゾルは直接・間接効果によって地球の放射収支に大きな影響を与える。新粒子生成はエアロゾルおよび雲凝結核の数濃度を変化させる要因として重要である。本研究では、粒子分級装置と質量分析計を組み合わせて、新粒子成長過程における粒子化学組成を実時間計測するシステムの開発を目指した。ナノ粒子型エアロダイナミックレンズを新たに開発し、レーザー脱離質量分析計と組み合わせてナノ粒子組成分析を可能にした。また、粒径分級と質量分級のタンデム装置を構築し、その自動制御ソフトを開発した。全体システムの完成には至らなかったものの、アジアにおける新粒子生成の研究に向けて重要な基盤を構築することができた。
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