地表面の被覆状態が変化することで、将来に熱帯域の大気‐陸面相互作用がどのように変化し、降水量等に影響するのかについて明らかにするために、ボルネオ島を対象として、地表面被覆が降水量へ及ぼす影響の違いに関する数値実験を行った。対照実験(C)、気孔開度低下、標高100m以下森林伐採(B-1)、全森林伐採(B-2)の各実験について、現在気候実験の結果から将来気候実験の結果への変化としてみると、B-2のように蒸発散量が小さい条件では、現在気候実験から将来気候実験の降水量の変化は小さく、B-1、Cと蒸発散量が大きくなるとともに、現在気候実験に対する将来気候実験の降水量の変化が大きくなっていた。
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