• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

次世代シーケンス解析に基づく土壌動物の生物多様性および機能性評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 25281029
研究機関横浜国立大学

研究代表者

中森 泰三  横浜国立大学, 環境情報研究科(研究院), 准教授 (50443081)

研究分担者 齋藤 星耕  琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 研究員 (10623754)
青山 洋昭  琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 研究員 (20468078)
金子 信博  横浜国立大学, 環境情報研究科(研究院), 教授 (30183271)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードDNAバーコード
研究実績の概要

標本採集:前年度に引き続き京都、沖縄および横浜にてトビムシ類を採集し写真撮影、標本作製を行った。樹上、材上、菌類子実体上など多様な環境から採集を行い、さらに多くの種の標本を得ることができた。未記載種、日本未記録種の可能性のある1部の標本については専門家に同定を依頼した。
DNAバーコードの解読:前年度に引き続きDNAバーコード領域の塩基配列決定を行った。形態による同定が可能な状態で標本を残すようにDNA抽出方法を工夫した。また、簡易DNA抽出法の開発を行いその成果を論文発表した。ミトコンドリアのCOI遺伝子の塩基配列に加え、ミトコンドリア16S rRNA、核18S rRNA、核28S rRNA遺伝子の部分塩基配列を決定し、分子同定ならびに系統解析の基礎データを蓄積した。
次世代シーケンサーによる種同定、半定量プロトコールの開発:いくつかの遺伝子のなかから、次世代シーケンサーによる解析が容易な遺伝子を絞り込み、次世代シーケンサーによる解析を行うためのプライマーをデザインした。また、種数および個体数が既知の模擬群集を作成し、同手法による定量性の検証を開始した。
野外実験:7月に京都で野外実験のための処理を行った。樹木根からの糖類供給量の変化にともなう土壌動物群集の変化を明らかにするために、林床に実験的にグルコース水溶液あるいは水を添加し、それに対する土壌動物群集の反応をみた。定期的に土壌環境測定およびトビムシ群集の抽出を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

各人の意識と技量の高さ、メンバー間の緻密な議論による。大きな問題はおこらなかった。京都における標本収集はほぼ完了し、DNA増幅のための条件検討も概ね終わった。

今後の研究の推進方策

野外実験を実施したが、乾燥が続いたために当初期待しいたほどのトビムシ個体数が得られなかった。そのため、野外実験により得られたサンプルの一部を次世代シーケンサーで解析することを計画していたが、それよりも全てのサンプルを同じ方法で解析し、繰り返しを増やしたほうが有用な科学的知見が得られると判断した。次世代シーケンサーによる群集解析には模擬群集あるいは室内実験により得られた群集を試供することを検討している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] A rapid method of non-destructive DNA extraction from individual springtails (Collembola)2015

    • 著者名/発表者名
      Aoyama, H., Saitoh, S., Fujii, S., Nagahama, H., Shinzato, N., Kaneko, N., Nakamori, T.
    • 雑誌名

      Applied Entomology and Zoology

      巻: 未定 ページ: 未定

    • DOI

      10.1007/s13355-015-0340-0

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 日本産ミズトビムシ科およびムラサキトビムシ科(六脚亜門:内顎綱:トビムシ目)の分類2014

    • 著者名/発表者名
      中森泰三,一澤圭,田村浩志
    • 雑誌名

      Edaphologia

      巻: 95 ページ: 43-82

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 第2世代DNAシーケンサーによる土壌小型節足動物群集の解析手法の開発2014

    • 著者名/発表者名
      青山洋昭,齋藤星耕,藤井佐織,砂川春樹,長濱秀樹,阿久津雅子,新里尚也,金子信博,中森泰三
    • 学会等名
      日本土壌動物学会第37回大会
    • 発表場所
      飯能
    • 年月日
      2014-05-25 – 2014-05-25
  • [図書] 東海大学出版2015

    • 著者名/発表者名
      青木淳一(編著)
    • 総ページ数
      2022
    • 出版者
      日本産土壌動物 第二版: 分類のための図解検索

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi