研究実績の概要 |
・723 Kにおいて共晶組成のLiCl-KCl溶融塩に塩化ジスプロシウム(III)および塩化ネオジム(III)を添加した系において、作用極に液体Bi電極、対極にグラッシーカーボン、参照極に銀-塩化銀電極を用いて、電位0.50 V, 0.60 V, 0.70 V, 0.90 V, 1.10 V(vs. Li+/Li)で1 hの定電位電解により試料を作製したところ、0.50 V~0.90 Vでは、Dy-Nd-Bi合金を形成させることができた。また、もっとも卑な電位である0.50 VではDy/Ndの質量比が1.92となり、Dy量が比較的多い合金を作製することができた。一方、0.90 VではNd/Dyの質量比は1.36となり、Nd量が比較的多い合金を作製することができた。 ・723 Kにおいて共晶組成のLiCl-KCl溶融塩において、液体Snに浸漬したNd-Fe-B永久磁石を陽極として用いて、DyとNdのアノード溶出させるために、2.10 Vで18 hの定電位電解を行ったところ、DyとNdは電解後の電極試料には存在せず、液体Snを介してDyとNdがすべて溶融塩中に溶出したことがわかった。 一方、無電解で液体Sn中のNd-Fe-B永久磁石からのDyとNdの溶出を検討するために、723 Kにおいて液体Snに浸漬したNd-Fe-B永久磁石を浴中で75 h保持したところ、実験後の試料の定量分析結果から、無電解でも液体Sn中を介してDyとNdが一部溶出したことがわかった。
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