消費者責任論に基づく環境・資源管理分析モデルの開発と長期予測への応用

2015 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 25281065
• 研究機関: 国立研究開発法人国立環境研究所
• 研究代表者: 南齋 規介 国立研究開発法人国立環境研究所, 資源循環・廃棄物研究センター, 室長 (80391134)
• 研究分担者: 加河 茂美 九州大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (20353534) ; 小口 正弘 国立研究開発法人国立環境研究所, 資源循環・廃棄物研究センター, 研究員 (20463630) ; 橋本 征二 立命館大学, 理工学部, 教授 (30353543) ; 東野 達 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (80135607) ; 近藤 康之 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80313584) ; 谷川 寛樹 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90304188) ; 中島 謙一 国立研究開発法人国立環境研究所, 資源循環・廃棄物研究センター, 主任研究員 (90400457)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• キーワード: サプライチェーン / 産業連関分析 / 家計消費 / フットプリント / ネットワーク

研究実績の概要

本年度は日本の経済構造を詳細に記述した国際産業連関モデルであるGlobal link input-output model（GLIO）により，レアメタル材料・素材を対象に資源リスクを計測する指標を開発し，ネオジム，コバルト，プラチナを対象に実証分析を行った。着目する素材の国際市場集中度と輸出国の貿易リスクを利用し，先に開発した採掘リスク指標との比較を可能とした。その結果，コバルトについては，採掘時のリスクよりも，材料・素材の調達に関するリスクの方が高いことを確認した。また，貿易に伴うレアメタルの国際移動量をグラビティモデルによる説明を試み，国間距離，一人当たりGDPの他，レアメタル需要に関連する社会指標（自動車保有率，携帯普及率など）を説明変数に組み込み，計量分析を通じて将来推計に有効な説明変数の抽出を行った。一方，資源の国際フローから資源フローが集約する貿易群を特定する手法論の高精度化にも取り組んだ。また，固定資本形成への将来需要が家計消費需要と整合的に連動させるため，固定資本形成をGLIOに内包化する方法論の開発を行い，モデル拡張の基礎を固めた。日本の世帯収入によるカーボンフットプリントとマテリアルフットプリントの相違を定量化し，その特性を解析した。これにより，将来の世帯所得の変化に伴う各フットプリントの推計を可能とした。また将来の震災による国内サプライチェーンへの影響を産業連関モデルに反映する方法を検討し，南海トラフ沖地震による被害予測を例に生産拠点の被害や最終消費額の減少量を見積もった。加えて，資本形成に関わる物質別の資源消費量推計について特に建築・土木構造物を中心に精緻化を実施した。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

27年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [雑誌論文] Influence of income difference on carbon and material footprints for critical metals: the case of Japanese households (2016)
  • 著者名/発表者名: Yosuke Shigetomi, Keisuke Nansai, Shigemi Kagawa, Susumu Tohno
  • 雑誌名: Journal of Economic Structures 巻: 5(1) ページ: 1-19
  • DOI: http://www.journalofeconomicstructures.com/content/5/1/1
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Trends in Japanese households' critical-metals material footprints (2015)
  • 著者名/発表者名: Yosuke Shigetomi, Keisuke Nansai, Shigemi Kagawa, Susumu Tohno
  • 雑誌名: Ecological Economics 巻: 119 ページ: 118-126
  • DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.ecolecon.2015.08.010
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Measuring the waste footprint of cities in Japan: A interregional waste input-output analysis (2015)
  • 著者名/発表者名: M Tsukui, S Kagawa, Y Kondo.
  • 雑誌名: Journal of Economic Structures 巻: ４（１） ページ: 1-24
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Toward the efficient recycling of alloying elements from end of life vehicle steel scrap (2015)
  • 著者名/発表者名: H Ohno, K Matsubae, K Nakajima, Y Kondo, S Nakamura, T Nagasaka
  • 雑誌名: Resources, Conservation and Recycling 巻: 100 ページ: 11-20
  • 査読あり
• [雑誌論文] 福島県北部沿岸地域におけるフライアッシュのクリンカー代替利用に関する地域循環圏の検討 (2015)
  • 著者名/発表者名: 木下 卓大、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹
  • 雑誌名: 土木学会論文集G (環境) 巻: 71(6) ページ: 133-138
  • 査読あり
• [雑誌論文] 名古屋市中心部における4d−GISを用いた都市の経年変化によるMSFAに関する研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 青柳 淳之介、杉本 賢二、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹
  • 雑誌名: 土木学会論文集G (環境) 巻: 71(6) ページ: 467-474
  • 査読あり
• [雑誌論文] 低炭素化に向けた日本全国の土石系資源ストックフローの将来シナリオ分析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松井 健吾、長谷川 正利、高木 重定、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹
  • 雑誌名: 土木学会論文集G (環境) 巻: 71(6) ページ: 309-327
  • 査読あり
• [雑誌論文] マテリアルストックデータベースの拡充とストック利用効率の検討 (2015)
  • 著者名/発表者名: 山下 剛弥、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹
  • 雑誌名: 土木学会論文集G (環境) 巻: 71(6) ページ: 319-327
  • 査読あり
• [雑誌論文] CO2 Emission Clusters within Global Supply Chain Networks: Implications for Climate Change Mitigation (2015)
  • 著者名/発表者名: Kagawa, S., Suh, S., Hubacek, K., Wiedmann, T., Nansai, K. and Minx, J
  • 雑誌名: Global Environmental Change 巻: 35 ページ: 486-496
  • 査読あり / 国際共著
• [学会発表] 重力モデルを用いたレアメタルの国際フローの推定 (2016)
  • 著者名/発表者名: 重富陽介, 南齋規介，加河茂美，近藤康之，東野 達
  • 学会等名: 環太平洋産業連関分析学会第26回大会
  • 発表場所: 明治大学（東京都，千代田区）
  • 年月日: 2016-10-31 – 2016-11-01
• [学会発表] 北九州市における地域特徴と建築物平均年齢との関係性 (2016)
  • 著者名/発表者名: 佐藤 大起、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹、深掘 秀敏
  • 学会等名: 平成27年度土木学会中部支部研究発表会
  • 発表場所: 豊田工業高等専門学校（愛知県，豊田市）
  • 年月日: 2016-03-04 – 2016-03-04
• [学会発表] ストック型社会の形成に向けた建設系マテリアルストック評価指標に関する研究 (2016)
  • 著者名/発表者名: 舘 文人、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹
  • 学会等名: 平成27年度土木学会中部支部研究発表会
  • 発表場所: 豊田工業高等専門学校（愛知県，豊田市）
  • 年月日: 2016-03-04 – 2016-03-04
• [学会発表] 一都四県の鉄軌道輸送システムを支えるマテリアルストックの推計 (2016)
  • 著者名/発表者名: 金城 鐘顕、吉田 圭介、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹
  • 学会等名: 平成27年度土木学会中部支部研究発表会
  • 発表場所: 豊田工業高等専門学校（愛知県，豊田市）
  • 年月日: 2016-03-04 – 2016-03-04
• [学会発表] 福島県北部沿岸地域におけるフライアッシュのクリンカー代替利用に関する地域循環圏の検討 (2016)
  • 著者名/発表者名: 木下 卓大、奥岡桂次郎、谷川寛樹
  • 学会等名: 平成27年度土木学会中部支部研究発表会
  • 発表場所: 豊田工業高等専門学校（愛知県，豊田市）
  • 年月日: 2016-03-04 – 2016-03-04
• [学会発表] 震災予測データを用いた経済・環境影響分析用産業連関モデルの構築: 南海トラフ巨大地震の被害想定を用いて (2016)
  • 著者名/発表者名: 畑獎，南齋規介，加河茂美，東野達
  • 学会等名: 第11回日本LCA学会研究発表会
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス（千葉県，柏市）
  • 年月日: 2016-03-02 – 2016-03-04
• [学会発表] クリティカルメタルに着目した国際フロー構造の将来シナリオ分析 (2016)
  • 著者名/発表者名: 重富陽介, 南齋規介，加河茂美，近藤康之，東野 達
  • 学会等名: 第11回日本LCA学会研究発表会
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス（千葉県，柏市）
  • 年月日: 2016-03-02 – 2016-03-04
• [学会発表] 希少金属資源の需要の増大と社会的持続可能性との関係 (2016)
  • 著者名/発表者名: 塚本 尚，南齋規介，東野達
  • 学会等名: 第11回日本LCA学会研究発表会
  • 発表場所: 東京大学柏キャンパス（千葉県，柏市）
  • 年月日: 2016-03-02 – 2016-03-04
• [学会発表] 国際貿易の市場集中度に着目した日本経済資源リスク評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 南斉規介，中島謙一，加河茂美，近藤康之
  • 学会等名: 環太平洋産業連関分析学会，第26回（2015年度）大会
  • 発表場所: 明治大学（東京都，千代田区）
  • 年月日: 2015-10-31 – 2015-11-01
• [学会発表] 重力モデルを用いたレアメタルの国際フロー推定 (2015)
  • 著者名/発表者名: 重富陽介，南斉規介，加河茂美，東野達
  • 学会等名: 環太平洋産業連関分析学会，第26回（2015年度）大会
  • 発表場所: 明治大学（東京都，千代田区）
  • 年月日: 2015-10-31 – 2015-11-01
• [学会発表] マテリアルストックデータベースの拡充とストック利用効率の検討 (2015)
  • 著者名/発表者名: 山下 剛弥、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹
  • 学会等名: 第43回環境システム研究論文発表会
  • 発表場所: 北海道大学（北海道，札幌市）
  • 年月日: 2015-10-17 – 2015-10-18
• [学会発表] 低酸素化に向けた日本全国の土石系資源ストックフローの将来シナリオ分析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松井 健吾、長谷川 正利、高木 重定、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹
  • 学会等名: 第43回環境システム研究論文発表会
  • 発表場所: 北海道大学（北海道，札幌市）
  • 年月日: 2015-10-17 – 2015-10-18
• [学会発表] 名古屋市中心部における4d−GISを用いた都市の経年変化によるMSFAに関する研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 青柳 淳之介、杉本 賢二、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹
  • 学会等名: 第43回環境システム研究論文発表会
  • 発表場所: 北海道大学（北海道，札幌市）
  • 年月日: 2015-10-17 – 2015-10-18
• [学会発表] Intensity Assessment and Global Accounting for Non-Metalic Generals Used for Construction (2015)
  • 著者名/発表者名: Alessio Miatto、Tomer Fishman、Hiroki Tanikawa、Heinz Schandl
  • 学会等名: World Resource Forum 2015
  • 発表場所: Davos, Switzerland
  • 年月日: 2015-10-11 – 2015-10-14
  • 国際学会
• [学会発表] Spatial cluster analysis of global metal flows (2015)
  • 著者名/発表者名: Kenichi Nakajima, Keisuke Nansai, Ichiro Daigo, Shinsuke Murakami, Kazuyo Matsubae
  • 学会等名: LCM2015
  • 発表場所: Bordeaux, France
  • 年月日: 2015-08-30 – 2015-09-02
  • 国際学会
• [学会発表] Finding common features of material footprints for critical metals and carbon footprint with Japanese household consumption (2015)
  • 著者名/発表者名: Yosuke Shigetomi, Keisuke Nansai, Susumu Tohno
  • 学会等名: LCM2015
  • 発表場所: Bordeaux, France
  • 年月日: 2015-08-30 – 2015-09-02
  • 国際学会
• [学会発表] Mining risk footprints of critical metals; integration of political risks for mining countries and material footprints (2015)
  • 著者名/発表者名: Keisuke Nansai, Kenichi Nakajima, Shigemi Kagawa, Yasushi Kondo
  • 学会等名: LCM2015
  • 発表場所: Bordeaux, France
  • 年月日: 2015-08-30 – 2015-09-02
  • 国際学会
• [学会発表] Structural path analysis of air pollutants generated in Asian countries (2015)
  • 著者名/発表者名: Fumiya Nagashima, Kayoko Shironitta, Shigemi Kagawa, Keisuke Nansai
  • 学会等名: LCM2015
  • 発表場所: Bordeaux, France
  • 年月日: 2015-08-30 – 2015-09-02
  • 国際学会
• [学会発表] An analysis of lifeCycle CO2 emission at regional level with survival function: a case study of automobiles in Japan (2015)
  • 著者名/発表者名: Daisuke Nishijima, Shigemi Kagawa, Keisuke Nansai
  • 学会等名: LCM2015
  • 発表場所: Bordeaux, France
  • 年月日: 2015-08-30 – 2015-09-02
  • 国際学会
• [学会発表] Supply risk footprints of critical metals focusing on mining and trade risks: the case of Japan (2015)
  • 著者名/発表者名: Keisuke Nansai, Kenichi Nakajima, Shigemi Kagawa, Yasushi Kondo
  • 学会等名: 8th International Conference on Industrial Ecology
  • 発表場所: Guildford, UK
  • 年月日: 2015-07-06 – 2015-07-09
  • 国際学会
• [学会発表] Y Kondo, S Pauliuk, S Nakamura, K Nakajima, R Wood, H Ohno, K Matsubae, E Hertwich, T Nagasaka. (2015)
  • 著者名/発表者名: MaTrace Global: Tracing the fate of materials across regions over time in open-loop recycling
  • 学会等名: 8th International Conference on Industrial Ecology
  • 発表場所: Guildford, UK
  • 年月日: 2015-07-06 – 2015-07-09
  • 国際学会
• [学会発表] Dynamic changes in the global flows of critical metals (2015)
  • 著者名/発表者名: Keisuke Nansai, Kenichi Nakajima, Shigemi Kagawa, Yasushi Kondo
  • 学会等名: World Resources Forum Asia Pacific
  • 発表場所: Sydney, Australia
  • 年月日: 2015-06-01 – 2015-06-03
  • 国際学会
• [学会発表] 北九州市における4次元型建物詳細データを用いた将来廃棄物量の推計 (2015)
  • 著者名/発表者名: 佐藤 大起、青柳 淳之介、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹
  • 学会等名: 平成27年度 廃棄物資源循環学会
  • 発表場所: 川崎市産業振興会館（神奈川県，川崎市）
  • 年月日: 2015-05-28 – 2015-05-28
• [学会発表] 日本全国を対象とした建設廃棄物の道路用再生骨材利用に関するシナリオ分析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松井 健吾、奥岡 桂次郎、谷川 寛樹
  • 学会等名: 平成27年度 廃棄物資源循環学会
  • 発表場所: 川崎市産業振興会館（神奈川県，川崎市）
  • 年月日: 2015-05-28 – 2015-05-28