本研究を通して以下の成果を得た。1.800℃を超える高温域では、従来問題となってこなかった酸素欠陥構造の変化が、アノード環境中において現れることを明確化した。2.アノード環境中で現れる酸素欠陥構造は、C形希土類類似構造であることを明らかにした。3.同時に実施した、燃料電池反応を促進する活性金属/欠陥蛍石酸化物界面をもつ電極触媒創製研究では、白金と蛍石酸化物界面に形成されるC形希土類構造が、活性向上に寄与することを明らかにした。上記の結果をもとに、酸化物形燃料電池内アノード層及び水蒸気電解セル水素極層内に、白金カチオンをドープしたところ、性能向上に資する界面創製が可能であることを示した。
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