研究課題
平成28年度は1)これまで調査した国内のデザイン・アーカイヴの現状と国外の事例を比較検討するために、オランダのデザイン史家ウィボ・バッカー氏を招聘し、国際シンポジウムを開催した。オランダにおけるデザイン・エージェンシーのアーカイヴの事例を研究分担者および一般参加者を交えて意見交換をした(多摩美術大学八王子キャンパス アートテーク、2016年10月13日)。2)具体的なデザイン作品を分析検討するために、多摩美術大学所蔵の竹尾ポスター・コレクションを重点的に調査し、それらのポスター作品と関連するデザイン理論、技術、メディア、アーティスト、教育機関に関するデザイン資源を分析した。その結果、デザインの生産物を支える思想と手法はモダニズム前期に確立された後、モダニズム後期へと継承され、世界的な規模で拡大・発展したことが明らかとなった。20世紀のデザインに使われてきた様々なイメージは、国際組織ICOGRADAに象徴される世界規模の交流を通じてあらたなデザイン思想を構築し、継承と還流を繰り返しながら「デザイン資源」をかたちづくっていると結論づけた。3)研究成果の公表として、「イメージの継承と還流:デザイン資源の可能性」展(多摩美術大学・八王子キャンパス・アートテーク、2016年10月4日~17日)を企画・開催した。論文集『視覚文化におけるデザイン資源の総合的分析―デザイン学研究方法論の構築をめざして』を刊行し、美術大学等関係機関およびデザイン学研究者へ配布し、研究成果を公開した。4)戦後日本の視覚文化の歴史的変遷について、美術・デザイン批評、メディア論、都市論、美術館論に関する過去の評論を通じて考察した。現代芸術と文化論を総合的に研究した山口勝弘による1950年代~2000年までの評論を収集・編集し、解説を付した『山口勝弘評論集』(水声社)を出版した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (6件) 備考 (1件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
ユリイカ
巻: 3 ページ: 187-201
「ヨゼフ・ミューラー=ブロックマン:遊びある真剣、そして真剣な遊び」展パンフレット
巻: ー ページ: 1-32
Uj muveszet
巻: 8 ページ: 8-11
kotoba 多元性を考える言論誌
巻: 21 ページ: 58-61
「ノイエ・グラーフィクとその時代:グラフィックデザインの新潮流1958-1965」展パンフレット
巻: ー ページ: 1-6
論文集 視覚文化におけるデザイン資源の総合的分析
巻: ー ページ: 5-15
巻: ー ページ: 17-27
巻: ー ページ: 29-37
巻: ー ページ: 39-45
巻: ー ページ: 47-57
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