研究課題
調査班は、在宅独居高齢者(日中独居高齢者を含む)に対して、ETUQ-Japan(Everyday Technology Usage Questionnaire-Japan: 日本版日常生活機器等市場状況調査)を用いて訪問インタビュー調査を継続実施し、通算183事例(健常高齢者132名、アルツハイマー症31名、MCI9名、その他11名)の結果を得た。これら183名の調査において、本人や家族から訴えがあった生活上での困りごとや不安要素、問題となったことなどを整理し、4つのカテゴリーに分類した。①生活上重要あり、かつ促しが有効な問題、②生活上重要であるが、促しでは解決できない問題、③促しが有効ではあるが、あまり重要でない問題、④重量性や関連性が希薄な問題。開発班は、この結果を受けて、①生活上重要であり、かつ促しが有効な問題に対して、促し装置の試作開発を行った。①に上げられたものは、ガスコンロの消し忘れ、電子レンジからの取出し忘れや不適切なものの過熱、炊飯器の利用、玄関の施錠忘れや施錠確認、洗濯機の使用手順、テレビやこたつ、ホットカーペットなどの消し忘れである。ガスコンロの消し忘れと洗濯機の使用手順の提示について、アンドロイドタブレット上で動作するアプリケーションソフトウェアを開発した。自らの記憶低下を自覚している若い人ででは操作も可能であり、有効性が認められたが、実際の動作状態とのリンクが必要であり、タブレットから離れても促しが届くことが必要である。玄関の施錠については、マグネットとホールラッチICの組み合わせで施錠状態を確認できる装置を考案した。また、室内の気候をモニターし、高温多湿などの状態を知らせ、適切な行為を促す装置を開発した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
芸術工学会誌
巻: No.69 ページ: 64-65
Hong Kong Journal of Occupational Therapy
巻: 26 ページ: 1-8