次世代機のコンセプトとしてはプロジェクター方式で開発の方向性が固まっており、青色光を赤灯に反映させるレンズ部分の改良が本年度の課題となっていた。主に青色光をスクリーンとして受け止めながら、同時に赤色光を適切な輝度比で透過させる素材の探索が研究のターゲットであった。このため研究計画を協力メーカーと共に進めるにあたり次の目標を設定していた。 ①現在の赤灯発光体の上部にフレーネルレンズ(光の方向性を整えるのと光源を見えにくくする効果)を被せ×の吸光帯・絞付レンズ等の組合せ、または上記素材に×の吸光帯を重ねること ②前の成果を踏まえたイメージのプロトタイプの製品デザイン こうしたコンセプトモデルの完成を期す流れの中で、6月まではメーカーと共に、特に素材選定と輝度の均整度を達成するための打合せと試作機の検討を進めていた。 一方でCIE(世界照明委員会)TC4-46は一旦解散しISO(世界標準化機構)との協働の技術委員会を開催するという情報が入っており、国内における技術開発と共に国際的な標準化を狙う動きにも配慮する必要があるため、今後は正式の技術委員会が開催される際には協力メーカーに一任することとした。こうした検討と同時に警視庁担当者にも適宜報告を行っていた。学会発表に関しては秋からの時期となるため実施の機会はなかった。
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