研究課題/領域番号 |
25282027
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
千葉 卓哉 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (40336152)
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研究分担者 |
樋口 京一 信州大学, 医学部, 教授 (20173156)
西園 祥子 崇城大学, その他部局等, 准教授 (40336970)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 老化 / カロリー制限 / 機能性食品 / ポリフェノール / 食品化学 / 酸化ストレス / トランスジェニックマウス / 代謝 |
研究実績の概要 |
1.in vitroおよびin vivoスクリーニング系の開発と検証 (1) In vitro実験系構築のための細胞株樹立:分泌型アルカリフォスファターゼ(SEAP: secreted alkaline phosphatase)をレポーターとして利用した細胞株の樹立を行った。また、改良型緑色蛍光タンパク質をレポーターとして利用し、さらに転写因子であるNrf2が活性化した際に活性化が起こるプラスミドに転写因子結合モチーフを導入した細胞株を樹立した。現在、これらの細胞をもちいて候補物質および各種ストレスによるレポーターの活性化について、蛍光顕微鏡等をもちいて解析を行っている。 (2) In vivo実験系のためのTgマウス作製:上述したSEAPレポータープラスミドをもちいてTgマウスを作製し、in vivoにおいてレポーターを活性化する物質を同定した。現在、その他の候補化合物についてもin vivoにおけるスクリーニングを行っている。また、ドキソルビシン、あるいは3-ニトロプロピオン酸の腹腔内投与による酸化ストレスに対する耐性と、候補化合物投与との間連についてTgマウスをもちいて解析した。その結果、レポーターを活性化する物質を投与されたマウスは、酸化ストレス耐性を増強させたが、レポーターを活性化しなかった化合物を投与されたマウスは、酸化ストレス耐性が亢進していなかった。現在、これらの化合物の投与が、どのような細胞内シグナル伝達系と関連して酸化ストレス耐性と関わっているのかについて、遺伝子およびタンパク質発現の解析等をもとにして研究を行っている。 2.調節配列結合因子の同定: ゲルシフトアッセイ等をもちいた解析により、調節配列の一部には既に同定済のHNF-4以外に、Nrf2やFoxo1などの転写因子が結合する可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
In vitroおよびin vivoにおける候補物質の探索・同定が順調に進んでおり、細胞内シグナル伝達系の形跡に着している点や、新規の調節配列結合因子と思われる分子が同定されたことなどから、おおむね順調に研究計画が進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
改良型レポーターの有効性が実証されれば、新たなトランスジェニックマウスの作製とスクリーニングを開始する。本年度に同定した転写因子結合因子の機能解析
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次年度使用額が生じた理由 |
研究補助員の中途退職によって人件費が予想よりも少なかったため。平成27年度は新たに採用し、年度を通じて研究を補助してもらう予定である。
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次年度使用額の使用計画 |
時給1050円x月40時間x12ヶ月として平成26年度未使用額を人件費に充てる。
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