研究課題
基盤研究(B)
放射線の生体影響を学校で実証的に理解させるため、参加型学習プログラムを開発するとともに、プログラム担当教員の指導能力向上を図った。紫外線を含め放射線の生体影響を児童に理解させるため、理科教育、技術教育専門家が放射線生物研究者と協働して実験講座を開催した(サイエンススタジオCHIBA 「実験講座:ガイガー計数管を手作りして放射線をつかまえよう」や「放射線の生物影響を調べるための実験講座:放射線によるヒト細胞DNAの傷を観察するなど)。この講座を通じ、放射線による癌化や奇形など複雑な生体影響や確率的リスクの理解を高めるため臨床事例を学習教材を作成した。一方、現職教員の放射線教育の実情を調査するため、千葉市内公立中学理科教員ン54名に対し、調査アンケートを行った。現状では、生体影響や発がんに関する教育が不十分であることが判明した。今後も参加した現職教員や理科教育専攻学生が学習プログラム作成者との意見交換を通して、生体影響を環境との相互作用から指導できる理科教員を養成を目指す。また海外での放射線リスク教育の現状調査のため英国を訪問した。ロンドン大学教育研究所のDr. Ralf Levinson (Reader in Education、MA in Science Education Programme Leader、Faculty of Children and Learning)ならびにケンブリッジ大学Prof.David Spiegelhalter(Winton Professor for the Public Understanding of Risk、Statistical Laboratory、Centre for Mathematical Sciences)と協議し、日本版の放射線リスク教育教材を作成中である。
2: おおむね順調に進展している
初年度達成目標である、「小中・高等学校での放射線教育の解析」、「生体影響を知るための基礎知識用テキスト作成ならびに実験開発」、「ラボon theデスクでの放射線教育実践」は実践し結果を残せた。「線量を知るための紫外線、γ線測定器開発」については、特にγ線測定器の開発が不十分であった。
「生体影響を知るための基礎知識用テキスト作成ならびに実験開発」ならびに「ラボon theデスクでの放射線教育実践」を通じ、科学的リスク観念を樹立させる学習プログラムを開発する。最終目標である「ESDのための学習プログラム作成ならびに実践」の達成に努力する。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)
Int J Oncol.
巻: 44 ページ: 1685-1690
10.3892
千葉大学教育学部研究紀要
巻: 62 ページ: 361-366
Radiation Research
巻: 181 ページ: 172 - 176
10.1667
ISOTOPE NEWS
巻: 717 ページ: 24-29
日本小児科学会雑誌
巻: 117 ページ: 760-765
International Journal of Cancer
巻: 137 ページ: 1529-1538
10.1002
Fam Cancer
巻: 12 ページ: 611-4.
Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol
巻: 116 ページ: 348-53
日本歯科口腔外科学会雑誌
巻: 59 ページ: 367-371