研究課題
本年度は最終年度としてこれまでの研究成果の再検討とまとめを行い,成果の公表に重点をおいた.重要な再検討結果として,これまで所属が不明であった郡山盆地地下最深部に産する火砕流堆積物の所属が明らかになったことがあげられる.本堆積物は白河火砕流堆積物群上部のひとつである勝方火砕流堆積物に対比でき,遠方相と合わせてSr-Kc-U8 とよばれ年代は0.922―0.910 Maである.この対比は白河火砕流堆積物群の再検討から導かれた.この再検討自体も本研究の一環であり,「Sequence of Early Pleistocene Shirakawa ignimbrites and their identifications in distal areas in Northeast Japan」(Suzuki, T.ほか3名)のタイトルで2017年10月にQuaternary Internationalの456巻に掲載された.郡山盆地地下地質については上記の対比も含めて「東北地方南部,郡山盆地地下における更新世テフラ層序と堆積物」(笠原天生・鈴木毅彦ほか2名)のタイトルの原著論文として地学雑誌126巻6号に掲載された.白河火砕流堆積物も含めて東北日本孤の幾つかの盆地で検出されている広域テフラをもたらした大規模噴火のテフラ層序は「Tephrochronological study of the long-term explosive eruption history in the Northeast Japan Arc」のタイトルでIAVCEI 2017 Scientific Assembly(米国開催)にて8月に発表した.さらに本研究の総合的なまとめとして「火山灰編年学にもとづく東北日本弧内陸盆地の地形発達史構築」のタイトルで日本地理学会2018年春季学術大会において3月に発表した.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件)
Quaternary Science Reviews
巻: 183 ページ: 36-58
https://doi.org/10.1016/j.quascirev.2017.12.013
Quaternary International
巻: 456 ページ: 195-209
http://dx.doi.org/10.1016/j.quaint.2017.06.069
地学雑誌
巻: 126 ページ: 665-684