研究課題/領域番号 |
25282085
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 独立行政法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
久保田 尚之 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 研究員 (40359211)
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研究分担者 |
遠藤 伸彦 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 技術研究副主幹 (30282304)
赤坂 郁美 専修大学, 文学部, 講師 (40574140)
徐 健青 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 主任研究員 (50344304)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | モンスーン / 西部北太平洋 / 長期変動 / 夏の気候 / フィリピン / ベトナム |
研究概要 |
各国気象局との協力のもと、20世紀のアジア沿岸域の降水量・気温・気圧の気象資料の収集と電子化作業を実施した。気象庁所蔵の資料は、旧日本統治領の台湾、朝鮮、千島、樺太、満州の1911‐1932年の日降水量、気温、気圧データのデジタル化した。フィリピンの戦時中の1942‐1944年の日降水量、気温、気圧のデジタル化した。さらに、中国沿岸の1873‐1880年の日降水量、気温、気圧、風のデジタル化を実施した。フランス気象局を訪問し、旧フランス領インドシナ気象局が発行した19世紀末からの気象月報・気象年報・雨量年報の画像データを作成した。同画像データ群からベトナム中部における雨期の日雨量データまたは月統計値をデジタル化し,19世紀末から21世紀初頭にかけての100年以上にわたるデータセットを作成した。 これまでに収集しデジタル化した気象データをもとにフィリピンにおける夏のモンスーンに伴う雨季開始時期について1903‐2012年まで再現した。1990年代後半から雨季入りの時期が早まる傾向があるほか、1940年以前にも現在より早く雨季が始まることを明らかにした。また、1952~2008年のフィリピンにおける降水量の季節変化を解析した結果、西岸域では、2000年以降のラニーニャ年に乾季が明瞭にみられないパターンが現れていることが明らかとなった。また、作成したベトナム中部での100年以上の降水量データセットを用いて雨期の降雨特性を調べた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究目的は、アジア沿岸域の20世紀の降水量、特に気温、気圧データの紙媒体を収集し、デジタル化することであった。計画通り旧日本統治領、中国沿岸、フィリピン、旧フランス領インドシナのアジア沿岸域の19世紀から20世紀の気象資料を各国気象局、研究分担者、研究補助の協力のもと収集し、デジタル化に着手した。
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今後の研究の推進方策 |
アジア沿岸域のうち、日本、韓国、中国、フィリピン、ベトナム、西太平洋諸国の20世紀の日単位の降水量、気温、気圧データを収集し、デジタル化することでデータセットを順次作成する。これを用いて、アジア沿岸域の夏季の20世紀における気候変動を降水量、気温データから明らかにする。PJパターンに代表される西部北太平洋モンスーンとの関係について、20世紀を通した変動を明らかにする。対象とするテーマは年々変動のレジームシフトと長期変動とする。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初予定していたベトナム気象局所蔵の20世紀の気象資料の収集と電子化作業が、ベトナム気象局との間の手続きに時間を要したため、次年度に使用計画を変更した。 ベトナム気象局所蔵の20世紀の気象資料の収集と電子化作業のための、出張旅費と電子化作業の謝金と役務に使用する計画。
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