生きている細胞内の小器官で起きている変化を観察可能にする顕微法を開発するため、水の窓軟X線顕微鏡の小型プロトタイプ光源システムを製作した。その特長は、パルス放電生成プラズマから放射される軟X線を、波長域2.28~4.36nmで反射率が高いガラスのキャピラリで集束する点にある。この光源システムとシングルキャピラリを用いた実験を行った結果、放電電圧が6kVの場合、放電電流は約6A、パルス放電時間は約10μsとなり、放電エネルギーが約360mJと評価できた。しかし、軟X線顕微鏡の光源としては出力不足であり、今後、ポリキャピラリを導入するなどの改良を行って小型軟X線顕微鏡用光源システムの開発を進める。
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