集束超音波治療のような非観血的治療においては,術者が治療目的組織を肉眼視できないので,治療目標を照準し,治療過程を監視するイメージングが不可欠である。超音波イメージングは、音速分布の影響が自動補正され,比較的安価に実時間イメージングができるという特長をもつが、温度マッピングが原理的に困難である.そこで,本研究では,熱凝固によって生体組織の超音波散乱が変化し,その前後で超音波エコー像間の相関が有為に低下することに着目した.研究の結果,高速イメージングにより取得した超音波RF像間の最大相関係数を実時間マッピングすることにより,集束超音波治療による生体組織の加熱凝固を実時間検出することに成功した.
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