研究課題/領域番号 |
25282174
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森 武俊 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20272586)
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研究分担者 |
村山 陵子 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (10279854)
吉田 美香子 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40382957)
真田 弘美 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50143920)
野口 博史 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50431797)
大江 真琴 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60389939)
玉井 奈緒 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80636788)
山田 憲嗣 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70364114)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 移動モニタリング / 看護行動 / ナースコール |
研究実績の概要 |
病院,高齢者介護施設,養護施設などで,患者の施設内での行動やベッドや車いす上でのふるまい,看護師のラウンドでの行動や看護動作,ナースステーションでの動作,患者と看護師とのインタラクションを蓄積・解析することで,看護師が患者に対して必要で本質的なケアを提供する時間をより多く作れるようにすることを支援し,患者の施設内QOLの向上さらには退院後の生活の質を高めることを目指した計測・記録・文責システム,施設内の看護師のラウンドのプランニング・誘導システムを開発する研究である.いつどのタイミングで,どの患者に何についてどれくらい時間をかけてどういう観察・ケア対応をするのが良いかを補助支援するシステムである.平成27年度は室内での動作や室内や通路での移動行動に着目し,並行して検討してきた医療者の行動モデルを統合して予め計画された行動・予定を考慮した上での予測アルゴリズムを持つシステムの作製を進めた.また,温度センサ,照度センサ,臭気センサ,気圧センサ,二酸化炭素センサ,粉じんセンサ,騒音センサ,色温度センサについて,センサのバラつきや誤差など,異なる病室や施設内での環境測定が一定条件での可能性を評価した.評価の結果,臭気センサについては,測定限界での正確さが確認できないため,評価項目から外すこととした.また,色温度については,換算式を定義することができていないため,今回のシステム試作においては使用しないこととした.人位置モニタリングシステム,複数機器の協調による人位置記録システム,移動などの行動モデリング・パターン把握法を展開し,平成27年度は施設設置されたナースコールシステムのデータ記録を収集し,種別ごとの差異の解析を行った.さらに行動記録に基づき要望の頻度などについて整理し関連解析を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
人位置モニタリングシステムや複数機器の協調による人位置記録システムのようなハードウェア・ソフトウェア総合システム,移動などの行動モデリング・パターン把握法といったソフトウェアアルゴリズムの研究が進み,さらに施設設置されたナースコールシステムのデータ記録を収集しての種別ごとの差異の解析や,要望頻度の関連解析を行うに至っていることから.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,室内での動作や行動,部屋や廊下での移動行動に着目し,人の行動モデルを統合した上で予め計画された行動や予定を考慮した上での行動予測アルゴリズムを持つシステムをもとに,インタラクションから抽出するデータから,行動予定の追加把握や変更把握を行うシステムの行動パターン自動モデリングの機能強化を行う. 今後,さらに数日分の行動記録の追加から,フロア全体でのラウンドのプランについて自動アドバイス提示を行うシステムを構築することを目指す.
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次年度使用額が生じた理由 |
想定していた額にくらべて一部の物品費が低く購入できることとなったため.
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次年度使用額の使用計画 |
4年次の消耗品物品費購入へ利用させていただく.
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