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2014 年度 実績報告書

サルコペニア予防に向けた運動とは?:異なる運動様式の相互作用の分子機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 25282200
研究機関立命館大学

研究代表者

藤田 聡  立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (80451863)

研究分担者 浜岡 隆文  立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (70266518)
家光 素行  立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (90375460)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード有酸素性運動 / レジスタンス運動 / サルコペニア
研究実績の概要

運動習慣のない若年者10名を対象に、レジスタンス運動(RE)と有酸素性運動(EE)を同じセッション内で組み合わせたコンカレントトレーニングにおいて、REとEEの実施順序が長期的なトレーニングに伴う骨格筋肥大に及ぼす影響の検討を目的とし、週3回の頻度で12週間の下肢コンカレントトレーニングを実施した。レジスタンス運動は片脚での膝伸展・屈曲運動の2種類を実施し、強度は最大挙上重量の70%とし、回数は10回×3セットとした。有酸素性運動は自転車エルゴメーターを用いた45分間のペダリングを最大酸素摂取量の70%の強度で実施した。トレーニング応答に関する個体差を考慮し、運動実施順序の影響を個人の両脚で比較できるプロトコルとした。まず、片脚でのREを実施した後、EEを実施し、その後最初にREを実施した脚とは逆側の脚でREを実施した。それぞれの運動の間に5分の休息をとった。
筋横断面積(CSA)において、RE後にEEを実施する(RE⇒EE)脚は10.0±1.0%、EE後にREを実施する(EE⇒RE)脚は8.7±0.74%の有意な増加を示したが、両脚間で有意差は認められなかった。しかし、トレーニングの補助回数において、EE⇒RE脚がRE⇒EE脚よりも有意に高い値を示したことから、有酸素性運動後にレジスタンス運動を実施した場合、有酸素性運動による疲労が、レジスタンス運動のパフォーマンスを低下させ、骨格筋肥大に影響する可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

有酸素性運動がレジスタンス運動に伴う筋タンパク質代謝に及ぼす影響については既に動物実験による基礎実験を完了している。ヒト実験も順調に進んでおり当初予定していた長期臨床実験も本年度実施予定である。

今後の研究の推進方策

平成27年度は昨年度に実施した若年者対象のトレーニング介入を見直し、再度有酸素性運動とレジスタンス運動の実施順序を考慮した実験を行う。適切な運動実施順序が明らかとなった時点で、健常な高齢者を対象とした臨床実験を実施する。

次年度使用額が生じた理由

予算は血液分析で用いる予定だったが、当初よりも筋組織の解析に時間がかかったため、血液分析用のキットの購入に至らなかった。

次年度使用額の使用計画

既に血液解析に必要な準備は整っているので、キットを購入して目的としている血中因子の測定を迅速に行う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Resistance exercise increases active MMP and β1-integrin protein expression in skeletal muscle.2014

    • 著者名/発表者名
      Ogasawara R, Nakazato K, Sato K, Boppart MD, Fujita S.
    • 雑誌名

      Physiol Rep.

      巻: 2(11) ページ: e12212

    • DOI

      10.14814/phy2.12212

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Resistance Exercise, But Not Endurance Exercise, Increases Vitamin D Receptor And CYP27B1 Expression In Rat Skeletal Muscle.2014

    • 著者名/発表者名
      Yuhei Makanae,Riki Ogasawara,Kenji Matsutani,Koichi Nakazato,Naruhiro Shiozawa,Satoshi Fujita.
    • 学会等名
      ACSM Conference on Integrative Physiology of Exercise.
    • 発表場所
      Miami, (アメリカ)
    • 年月日
      2014-09-20
  • [学会発表] Effect of Divergent Muscle Contraction Mode on Erk-mTOR Pathway.2014

    • 著者名/発表者名
      Satoru Ato,Yuhei Makanae,Kenji Matsutani,Riki Ogasawara,Koichi Nakazato,Naruhiro Shiozawa,Satoshi Fujita.
    • 学会等名
      ACSM Conference on Integrative Physiology of Exercise.
    • 発表場所
      Miami, (アメリカ)
    • 年月日
      2014-09-19 – 2014-09-19
  • [学会発表] Herbal Medicine Kamishimotsuto Stimulates mTORC1 Signaling after Resistance Exercise in Rat Skeletal Muscle.2014

    • 著者名/発表者名
      Kohei Kido,Satoru Ato,Yuhei Makanae,Tadahiro Hayashi,Satoshi Fujita.
    • 学会等名
      ACSM Conference on Integrative Physiology of Exercise.
    • 発表場所
      Miami, (アメリカ)
    • 年月日
      2014-09-18

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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