1)8-ニトロcGMPの標的タンパク質を引き続き探索し、数種のタンパク質を電気泳動により分離後、質量分析をおこなった。質量分析計から出力された多くの候補タンパク質を、培養細胞において順次ノックダウンしたが、オートファジー誘導に直接関係するような因子の同定には至っていない。 2)オートファジーの開始過程に関連する遺伝子を欠損させたMEF細胞を使って依存性を調査した。その結果、通常のオートファジーと8-ニトロcGMPとは、開始過程に違いが見出された。 3)8-ニトロcGMPの合成誘導体を用いて、A群連鎖球菌のオートファジーを促進するものを探索した。合成誘導体のなかにはオートファジーを促進するものが複数見出されたものの、期待に反してA群連鎖球菌の排除を促進するものはなかった。
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