核酸鋳型化学反応を開発し、機能性RNAを設計・合成することを試みた。本法のRNA干渉法への適用を試みた。RNA干渉には通常20塩基以上のRNA二本鎖が用いられる。しかしながら、20塩基以上のRNAは細胞内で免疫応答を起こすことが問題なる。この非特異的な免疫応答はRNA干渉を医療応用する際に大きな問題となる。これを解決するために短鎖のRNA鎖を細胞内に導入することで、免疫系を回避した後、ビルドアップ的に長鎖の活性型RNA二本鎖を細胞内構築する反応を開発した。ビルドアップ型RNAは、免疫応答を回避できるとともに、RNA干渉効果をもたらすことが明らかとなった。
|