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2015 年度 実績報告書

ジャワ語文献に見られるジャワの言語・文化の変容過程

研究課題

研究課題/領域番号 25283003
研究機関東京外国語大学

研究代表者

宮崎 恒二  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (40174156)

研究分担者 菅原 由美  大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (80376821)
青山 亨  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (90274810)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード文化人類学 / 東洋史 / 言語学 / 地域研究 / 文献学 / ジャワ語 / インドネシア / 国際研究者交流
研究実績の概要

本計画は、ジャワ語(古ジャワ語及び現代ジャワ語)文書を通時的に比較・対照することにより、9~19世紀のジャワにおいて、外来宗教がどのように解釈され、変容してきた明らかにすることを目的とする。この目的を達成するために、19世紀以降出版されてきたジャワ語のローマ字翻字テクストをデジタル化し、コーパス及びコンコーダンスを作成し、これを利用して、テクストに表れる宗教概念やその変遷に関する分析をおこなうとともに、ジャワの言語・文化の変容過程全般に関する研究の基盤を構築する。これと平行して、研究基盤を活用する国際的な研究ネットワークの形成を図るとともに、海外ですでに構築されているマレー語文献研究基盤との連携により、マレー社会における宗教の変容過程との比較を試みる。
平成27年度においては、国内会議・研究会を4回(2015年6月20日、7月26日、11月23日、2016年3月5日)開催し、各自が分担するテーマに関して発表に向けた研究の深化を行った。
また、前年度に試作したコンコーダンスの改良を行い、検索システムをほぼ完成させた。これと並行して、資料デジタル化を進めた。
アジア地区で開催される国際シンポジウムへの研究代表者、研究分担者の派遣については、平成28年度のインドネシアにおけるインドネシア文書学会において、コンコーダンスの改良版の提示とそれを用いた研究の可能性について発表する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コンコーダンスの作成については、試作版への大幅な改良を施し、実用版に近づけることができた点は、大いに進展した。
他方、国際シンポジウムでの発表については、コンコーダンスの改良を待って実施する方がよいとの判断から、平成28年度に先送りした。

今後の研究の推進方策

コンコーダンスの作成も順調に進み、実用性のある研究資源として活用できる見通しを得た。今後は、研究対象となるジャワ語文献の電子化を進め、コンコーダンスに追加することとする。
また、分担者、協力者の役割分担に応じた研究も進捗しており、その成果を平成28年度中には公刊するとともに、研究成果とコンコーダンスについて、国際的な認知を高めるべく、国際的な研究集会、ウェッブを通じて、普及を図る。

次年度使用額が生じた理由

H27年度に行ったコンコーダンスの改良版の作成を優先し,新たなテクストの電子化ならびにH26年度末に行った国際シンポジウムの成果の公刊をH28年度に実施することとしたため。

次年度使用額の使用計画

当初の予定通り、研究対象とするジャワ語文献の電子化とコンコーダンスへのアップロード、ポータルサイトの構築を行うとともに、国際シンポジウムの成果を公刊する。

  • 研究成果

    (17件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 4件、 査読あり 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] ババッド・タナ・ジャウィ(9) 第5部 ババッド・マタラム 32016

    • 著者名/発表者名
      深見純生
    • 雑誌名

      『人間文化研究』(桃山学院大学総合研究所)

      巻: 4 ページ: 299-322

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 15世紀のマジャパヒト2015

    • 著者名/発表者名
      深見純生
    • 雑誌名

      昭和女子大学国際文化研究所紀要

      巻: 21 ページ: 43-57

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] ババッド・タナ・ジャウィ(8) 第5部 ババッド・マタラム 22015

    • 著者名/発表者名
      深見純生
    • 雑誌名

      『人間文化研究』(桃山学院大学総合研究所)

      巻: 3 ページ: 147-174

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] バリトゥン王(在位898-910年頃)の統治と王権強化2015

    • 著者名/発表者名
      山﨑 美保
    • 雑誌名

      東南アジア 歴史と文化

      巻: 44 ページ: 83-100

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ジャワ社会における交換・移動・文字文化:研究の概略と環境について2016

    • 著者名/発表者名
      宮崎恒二
    • 学会等名
      AA研フォーラム
    • 発表場所
      東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
    • 年月日
      2016-03-10
  • [学会発表] 『新唐書』瞻博伝諸国の集団朝貢と那提三蔵2016

    • 著者名/発表者名
      深見純生
    • 学会等名
      東南アジア古代史科研研究会
    • 発表場所
      九州国立博物館
    • 年月日
      2016-03-09
  • [学会発表] 東南アジア島嶼部におけるイスラーム化の進展と伝統の創出 ―ミラージュ物語を題材に2016

    • 著者名/発表者名
      菅原由美
    • 学会等名
      イスラム協会講演会「東南アジアのイスラーム―知の伝統とネットワーク」
    • 発表場所
      東京大学
    • 年月日
      2016-01-30
    • 招待講演
  • [学会発表] 三転四起する扶南2015

    • 著者名/発表者名
      深見純生
    • 学会等名
      東南アジア古代史科研研究会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2015-11-21
  • [学会発表] Transformation of the Isra’ Miraj Story in Modern Southeast Asia2015

    • 著者名/発表者名
      Sugahara, Yumi
    • 学会等名
      NIHU Program for Islamic Area Studies, fifth International Conference
    • 発表場所
      Sophia University
    • 年月日
      2015-09-12
    • 国際学会
  • [学会発表] ジャワの中心性──歴史と生態学2015

    • 著者名/発表者名
      深見純生
    • 学会等名
      AA研フォーラム/古ジャワ語研修文化講演
    • 発表場所
      東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
    • 年月日
      2015-08-21
    • 招待講演
  • [学会発表] 東南アジア史用語リスト案について2015

    • 著者名/発表者名
      深見純生
    • 学会等名
      東南アジア学会第93回研究大会
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      2015-06-01
  • [学会発表] パネル「9-10世紀の東アジア~イスラーム世界間の東西海上交易―文献史学と考古学の視点から―」報告4「ベトナム、南シナ海沖・チャウタン海揚がりの資料の初歩的報告」2015

    • 著者名/発表者名
      西野範子、青山亨、木村淳、野上建紀
    • 学会等名
      東南アジア学会第93回研究大会
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      2015-05-31
  • [学会発表] 「ジャワの19世紀をどう記述するか--写本に見るインドネシアのイスラーム潮流」2015

    • 著者名/発表者名
      菅原由美
    • 学会等名
      東南アジア史学会賞受賞記念講演
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      2015-05-30
    • 招待講演
  • [学会発表] Nishimura Project: Tang Dynasty Chau Tang Shipwreck and “Maritime Ceramic Route”2015

    • 著者名/発表者名
      Noriko Nishino, Toru Aoyama, Jun Kimura, Takenori Nogami and Le Thi Lien
    • 学会等名
      The 3rd Congress of the Asian Association of World Historians
    • 発表場所
      Nanyang Technological University, Singapore
    • 年月日
      2015-05-29
    • 国際学会
  • [図書] 多文化社会読本―多様なる世界、多様なる日本(分担部分:「インドネシアの華人―同化から統合へ」)2016

    • 著者名/発表者名
      青山亨(編者:長谷部美佳・受田宏之・青山亨)
    • 総ページ数
      264ページ(分担部分:112-128ページ)
    • 出版者
      東京外国語大学出版会
  • [図書] Comparative Study of Southeast Asian Kitabs (4): Local and Global Dynamiss in Transformation of Islamic Tales (分担部分:Transformation of the Isla’ Mi’rāj Story in Modern Southeast Asia)2016

    • 著者名/発表者名
      Sugahara, Yumi (editor: Sugahara Yumi)
    • 総ページ数
      110ページ(分担部分:iii-v, 1-10ページ)
    • 出版者
      Institute for Asian Studeis, Center for Islamic Studies, Sophia University
  • [図書] 教育が開く新しい歴史学(分担部分:「東京外国語大学における東南アジア「地域基礎」の試み―東南アジア史教育の視点から―)2015

    • 著者名/発表者名
      青山亨(編者:大阪大学歴史教育研究会・公益財団法人史学会)
    • 総ページ数
      240ページ(分担部分:104-121ページ)
    • 出版者
      山川出版社

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公開日: 2017-01-06  

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