研究実績の概要 |
本研究は、「マールワーリー」とよばれるインド・ラージャスターン地方出身の移住商人を研究対象としている。一地方の商人たちたちが全インドの商業・金融業を牛耳るようになり、インドを代表する産業資本家へと成長する20世紀初頭に焦点をあてて、彼らが「インド」の構築にどのような役割を果たしたのか、どのような影響を与えたのかを様々なアプローチ(歴史、人類学、宗教学、文学など)から明らかにするものである。今年は、本研究の集大成として、調査対象地域であるインド・コルカタ市で国際ワークショップ ”Marwaris in Social and Cultural Spheres" を開催し、作家や現地の研究者等、多くの方々に参加してもらうことができた。ワークショップでは、Bani Basu(作家)の招待講演につづき, Alka Sarogi(作家)によるコメント, GSL Devra(歴史家), Rahul BjornParson(ヒンディー文学), Tetuya Tanaka(宗教学)の研究報告が行われた。ワークショップの出席者は30名以上になり、研究成果を地域に還元するという目的を幾分果たすことができた。さらに本共同研究をもとに企画している本の出版について話し合う会議を開催することができた。
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