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2016 年度 実績報告書

大日本帝国のなかの先住民―「比較先住民学」のための基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 25283015
研究機関関西学院大学

研究代表者

李 建志  関西学院大学, 社会学部, 教授 (70329978)

研究分担者 島村 恭則  関西学院大学, 社会学部, 教授 (10311135)
上水流 久彦  県立広島大学, 地域連携センター, 准教授 (50364104)
齋藤 由紀  大阪国際大学, 国際教養学部, 准教授 (50233846)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2018-03-31
キーワード先住民 / マイノリティ / 社会表象 / 比較文化 / 比較文学 / 外地 / 民俗学 / 植民地
研究実績の概要

平成28年度は、研究代表者である李建志の体調不良などがたたり、研究会を組織する時間をとれなかったが、研究分担者(島村恭則氏、および上水流久彦氏、齋藤由紀氏)のそれぞれの研究が極めて良好であり、その意味でも本研究は進んでいると確信している。
ただし、研究代表者も研究成果を発表しつつあり、先住民問題を直接扱った論文はまだ計画段階ではあるものの、1900年のパリ万博における西洋人による東アジアの表象や、文化比較などを扱った論文はすでに発表されている。
具体的には島村氏は民俗学の立場から、上水流氏は人類学の立場から、それぞれ研究を発表している。また、齋藤氏は衣服という分野での先住民研究へのアプローチを追求するなど、今まで以上に興味深いデータが集まりつつある。
また、齋藤氏はマルチメディアの利用を積極的に進める研究者であり、研究の進展を促すメディア利用や、成果を学会などで発表する際の極めて有効な助言者となることが期待されている。李も平成29年度は体調を緩やかに向上させ、成果をより発表できるよう努力するつもりである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者である李建志の体調の問題がいちばんのネックとなっている。もちろん研究そのものができないような状態ではないが、無理をすることがかなりむずかしい状況だったため、研究会の開催などの情報交換がしにくかったためである。
だが、相互の研究内容についてはさまざまなメディアを使って情報を共有しているため、極端な研究の停滞はないと断言できる。

今後の研究の推進方策

平成29年度こそは、研究代表者の李建志と3人の研究分担者が、共同で調査を行ったり、研究会で発表をしあうなどの機会を設ける予定である。先ずは、夏休み前までに、京都にある研究代表者の家で研究会を開き、夏や秋に、調査旅行を計画している。そして、研究代表者と研究分担者の相互が、どのような内容をどのような学会で発表するかをおたがいに把握して、内容をより幅の広いものへと昇華させる予定である。

次年度使用額が生じた理由

出張する予定であった調査地になかなか行くことが出来なかった。それは、体調や本務校での仕事などによる時間的な拘束があったことなどが原因である。また、物品などは他の研究分担者と情報共有するなどによって、効率的な運用が可能だったことも一因としてあげられる。

次年度使用額の使用計画

平成29年度は、本研究の最終年度なので、時間をより効率的にとり、調査などで実績をあげることを考えている。未使用額は、主に調査旅行や貴重な一次資料の複写などにあてることとする。

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] 中華民国の台湾化にみる金門の位置づけに関する一考察2017

    • 著者名/発表者名
      上水流 久彦
    • 雑誌名

      アジア社会文化研究

      巻: 18 ページ: 65-88

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「民俗学」是什麼(「民俗学」とは何か)2017

    • 著者名/発表者名
      島村恭則
    • 雑誌名

      文化遺産

      巻: 46 ページ: 59-65

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] 神奈川大学非文字資料研究センター第二回公開研究会発表に対するコメント2017

    • 著者名/発表者名
      上水流久彦
    • 雑誌名

      非文字資料研究

      巻: 13 ページ: 81-88

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 民俗学の研究動向と方言研究との接点2016

    • 著者名/発表者名
      島村恭則
    • 雑誌名

      方言の研究

      巻: 2 ページ: 151-163

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 新たな「日本」研究の場としての台湾2016

    • 著者名/発表者名
      上水流久彦
    • 雑誌名

      2016年世新60「日本学」国際学術研討会

      巻: 大会手冊 ページ: 25-36

    • 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] シンポジウム総括「「落日」を超えて―民俗学の将来像―」2016

    • 著者名/発表者名
      島村恭則
    • 学会等名
      シンポジウム「「落日の中の日本民俗学」を超えて―京都で考える民俗学のかたち―」
    • 発表場所
      京都市職員会館かもがわ(京都府京都市)
    • 年月日
      2016-12-03
  • [学会発表] 新たな「日本」研究の場としての台湾2016

    • 著者名/発表者名
      上水流久彦
    • 学会等名
      2016年世新60「日本学」国際学術研討会
    • 発表場所
      世新大学(台湾・台北市)
    • 年月日
      2016-11-05
    • 国際学会
  • [学会発表] Perspectives and Positions of Cultural and Folklore Studies in Japan and Germany.2016

    • 著者名/発表者名
      島村恭則
    • 学会等名
      What is “Minzokugaku”?: An Introduction to Japanese Folkloristics.
    • 発表場所
      ミュンヘン大学(ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン)(ドイツ・ミュンヘン市)
    • 年月日
      2016-10-28
    • 国際学会
  • [学会発表] 台湾の中国人観光客を巡る観光の政治学―ネーションなのか、感情なのか2016

    • 著者名/発表者名
      上水流久彦
    • 学会等名
      日本文化人類学会第50回研究大会
    • 発表場所
      南山大学(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      2016-05-29
  • [図書] 海賊史観からみた世界史の再構築2017

    • 著者名/発表者名
      稲賀繁美編(李建志項目執筆)
    • 総ページ数
      852(544-553)
    • 出版者
      思文閣出版
  • [図書] 〈境界〉を越える沖縄2016

    • 著者名/発表者名
      小熊誠編(上水流久彦項目執筆)
    • 総ページ数
      304(87-116)
    • 出版者
      森話社
  • [図書] 帝国日本の記憶 台湾・旧南洋群島における外来政権の重層化と脱植民地化2016

    • 著者名/発表者名
      三尾裕子・植野弘子・遠藤央編(上水流久彦項目執筆)
    • 総ページ数
      320(261-288)
    • 出版者
      慶應義塾大学出版会
  • [図書] 新修福岡市史・民俗編2・人と人びと2016

    • 著者名/発表者名
      福岡市史編集委員会編(島村恭則分担執筆)
    • 総ページ数
      1050(221-245, 603-636)
    • 出版者
      福岡市
  • [図書] 電子黒板への招待: その提示力を生かした授業を考える2016

    • 著者名/発表者名
      齋藤由紀
    • 総ページ数
      102
    • 出版者
      関西学院大学出版会

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公開日: 2018-01-16  

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