研究課題/領域番号 |
25284001
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
眞嶋 俊造 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (50447059)
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研究分担者 |
新田 孝彦 北海道大学, 文学研究科, 教授 (00113598)
石川 洋子 旭川医科大学, 医学部, その他 (30550660)
久田 満 上智大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50211503)
藏田 伸雄 北海道大学, 文学研究科, 教授 (50303714)
金光 秀和 金沢工業大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50398989)
松王 政浩 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60333499)
河野 哲也 立教大学, 文学部, 教授 (60384715)
塚本 晴二朗 日本大学, 法学部, 教授 (90217282)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 応用倫理学 / 専門職理理 |
研究実績の概要 |
当該年度においては、「新しい」専門職間のコア(共通概念)を明瞭化をするための領域横断的研究を行った。前年度に行った個別の専門職領域についての分析をふまえ、個々の専門領域での専門職倫理の相違点と共通項を抽出し、専門職倫理の「共通概念」を明確にした。 具体的には、「伝統的な」専門職倫理と「新しい」専門職倫理の区分をもとに各専門職の職業倫理の傾向を分析した。「共通概念」とそれぞれの専門職領域の職業倫理の間の整合性を洗い出した。 また、上記で得られた専門職倫理の「共通概念」の理論的妥当性と問題点を検証するために、当該概念を再び個別の専門職の実践の中で検討した。この作業を通し、「共通規範としての専門職倫理」と「個別分野に即した専門職倫理」相互の概念の関係を明確にするとともに、専門職倫理そのものの理論構造,規範構造の分析を行った。 さらに、「新しい」専門職のひとつとして数えられる、研究に携わる専門職業人である研究者の職業倫理、すなわち研究者倫理と研究倫理について分析を行った。なお、本テーマの研究成果については、平成27年9月に慶應義塾大学出版会より『人文・社会科学のための研究倫理(仮題)』として出版するために、研究代表者が第一編者として関わった。また、研究分担者の金光、新田、河野(第三編者)は、それぞれ第二章、第四章、第六章の原稿執筆を進めた。さらに、研究分担者の久田と塚本は、それぞれ心理学研究とジャーナリズム学研究についての研究倫理のコラムの原稿執筆を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度における目的である、「新しい」専門職間のコア(共通概念)の明瞭化を領域横断的研究を行うことを通して達成することができた。また、個々の専門領域での専門職倫理の相違点と共通項を抽出することにより、専門職倫理の「共通概念」を明確にすることができた。さらに、研究倫理について多分野からの研究を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後においては、これまでの研究計画どおり専門職倫理概念の明確化ならびに「伝統的な」専門職と「新しい」専門職との協働といった現代の状況に合った専門職倫理の構築を進めるとともに、平成26年度に開始した研究者の職業倫理である研究倫理についての研究の成果を公表するために、研究分担者と協力して『人文・社会科学のための研究倫理(仮題)』の出版を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費については当初見積もられたよりも少ない数の図書により研究を進めることができた。 人件費・謝金については英語論文による研究成果公表に向けた英語論文校閲での支出を見込んでいたが、当初の見積もりより校閲にかける論文数が少なかった。また、研究にかかわる情報提供に対する謝金が」当初の見積もりよりも少なかった。
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次年度使用額の使用計画 |
英語論文による研究成果公表に向けた英語論文校閲の支出ならびに論文の校正費として使用する計画である。また、研究にかかわる情報提供を受けたり情報交換を行ったりするための旅費ならびに謝金として使用する計画である。
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