研究課題/領域番号 |
25284012
|
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
竹田 健二 島根大学, 教育学部, 教授 (10197303)
|
研究分担者 |
寺門 日出男 都留文科大学, 文学部, 教授 (00217415)
湯浅 邦弘 大阪大学, 文学研究科, 教授 (30182661)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 懐徳堂 / 重建懐徳堂 / デジタルアーカイブ / 懐徳堂文庫 / 中井木菟麻呂 / 中井終子 |
研究実績の概要 |
本年度は、6月6日(土)、8月22日(土)、12月6日(日)、3月29日(火)の4回研究会合を開催し、研究代表者・研究分担者・連携研究者・研究協力者が延べ15本の研究発表を行った。研究発表においては、発表事に出席者全員による討議を行い、各発表者はその討議を踏まえて、それぞれが雑誌論文や学会発表の形として研究成果を順次発表しつつある。 また、前年度と同様に、懐徳堂関係資料の総合調査、及びその調査を踏まえた懐徳堂・重建懐徳堂関係資料のデジタルアーカイブ化を進めた。総合調査に関しては、これまで注目されることの無かった梅花女子大学の収蔵する中井修子関係資料の調査を行った。そしてデジタルアーカイブ化については、昨年度公開することのできなかった『論語聞書』巻2~巻6、及び梅花女子大学が所蔵する中井修子関係資料の一つ『孤松軒』の公開を行った。 加えて、本年度は12月5日(土)にシンポジウム「梅花女子大学所蔵中井終子日記を通して探る懐徳堂研究と女子教育の揺籃期」を共催し、研究代表者の竹田が「懐徳堂顕彰運動と中井木菟麻呂」と題して講演を行った(主催:大阪大学懐徳堂研究センター・梅花女子大学・凸版印刷株式会社。他の共催者:一般財団法人懐徳堂記念会)。 更に、懐徳堂・重建懐徳堂研究に関する情報を積極的に発信するため、本研究の研究組織のメンバーによって構成する懐徳堂研究会のホームページを立ち上げた。 http://www.let.osaka-u.ac.jp/~kaitoku-s/index.html
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究期間開始時からの研究分担者・岸田知子氏が一昨年度末に急逝したことに伴い、本年度より岸田氏を欠く研究組織となったが、研究会合を予定通り定期的に年4回開催することができた。またその研究会合には研究代表者・研究分担者は毎回全員が、また連携研究者・研究協力者についても毎回多数が参加し、懐徳堂・重建懐徳堂に関する総合的資料調査を踏まえた研究発表を多数行った。研究発表後の討議も充実し、研究会合に参加するメンバーはコンスタントに雑誌論文・学会発表を行い、研究成果を出している。更に、懐徳堂・重建懐徳堂に関する資料のデジタルアーカイブ化についても、順調に進展している。 こうしたことから、本研究はおおむね順調に進展しているものと認められる。
|
今後の研究の推進方策 |
研究組織としては、岸田氏を欠く研究組織を基本的に継続し、担当は昨年度と同様とするが、研究協力者一名(大阪大学大学院DC1・佐藤由隆・担当:創設期の懐徳堂(三宅石庵・五井蘭洲))を加えて、予定していた研究活動に取り組む。 研究期間の最終年度を迎えることから、学会での研究成果の発表に積極的に取り組むこととし、2016年5月に関西大学において開催される東アジア文化交渉学会第8回年次大会の中に懐徳堂パネルを設けて、研究代表者の竹田、研究分担者の湯浅・寺門、連携研究者の矢羽野、研究協力者の池田が発表を行う準備を進めている。 また、研究期間内の共同研究の成果を集約するものとして、平成19年度に刊行した『懐徳堂研究』に続く共著の刊行準備を進める方針で準備を進める。
|
次年度使用額が生じた理由 |
主として研究分担者が、諸般の都合で本年度中に予定していた出張(資料調査)を実施することができなかったことと、年度途中で研究分担者の論文の中国語への翻訳を計画したが、翻訳者の都合により年度内での実施が不可能となり、年度内に翻訳謝金を支出しなかったため。
|
次年度使用額の使用計画 |
昨年度中に予定していた出張を本年度に繰り延べて実施し、また翻訳については必要に応じて再度実施するする予定である。
|