研究課題/領域番号 |
25284066
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤井 省三 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (70156818)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 文学史 / 東アジア文学 / 夏目漱石 / 魯迅 / 松本清張 / 村上春樹 / 許鞍華 / 黄晳暎 |
研究実績の概要 |
平成27年度には研究代表者は、日本・東アジア・米国の現代東アジア比較文学研究者16名の連携研究者・研究協力者の協力を得て、25年度以来のABC三つの研究班を維持した。A.20世紀前半国民国家萌芽期研究班。B.20世紀後半国民国家形成期研究班。C.21世紀東アジアポストモダン期研究班。 また8月22-24日に北九州市立松本清張記念館において、C班による三日間の国際シンポ・WSを開催し、以下の中間報告を行った。 藤井「夏目漱石と魯迅:「夜の支那人」事件から「阿Q正伝」まで」/林敏潔(中国・南京大学教授)「魯迅と女性作家蕭紅:霍建起監督『蕭紅』と許鞍華(アン・ホイ)監督『黄金時代』の比較研究」/南富鎭(日本・静岡大学教授)「東アジア文学史の比較文化的なアプローチ:ル・ボン、魯迅、李光洙、本間久雄、木村毅、松本清張など」/張明敏(台湾・健行科技大学助理教授)「台湾における三浦綾子の受容と変容」/張文薫(台湾・台湾大学副教授)「戦後台湾文壇のメカニズム」/星野幸代(日本・名古屋大学教授)「小説テクストから舞踊言語へ:台湾コンテンポラリー・ダンスの伝播」/金良守(韓国・東国大学教授)「1970年代韓國的‘民族文學’和臺灣的‘鄕土文學’之比較」/陳國偉(台湾・中興大学助理教授)「作為歴史替代的想像裝置:「清張之後」的台湾推理小説」/柳原暁子(日本・松本清張記念館専門学芸員)「消えた男をめぐって:松本清張「駅路」と村上春樹「どこであれそれが見つかりそうな場所で」を比較する」/Kleeman Faye(アメリカ・コロラド大学准教授)「『文字から映像へ:村上春樹の原作映画について』」。 司会、コメンテーターは研究協力者の島村輝・フェリス女学院大学教授およびゲストの秋吉收・九州大学教授、徐子怡・東京理科大学講師が務めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
松本清張記念館におけるC班の国際シンポ・WSでは、本務校の事情により欠席した研究協力者もいたが、ペーパー草稿を提出している。またA班、B班の各班員も研究を順調に進めているからである。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年7月29、30日に東京大学で行うABC三班合同の国際シンポを実り多きものとするために、研究協力者との連絡を密にする。また、シンポ後に報告書(論文集)刊行のための編集・刊行資金調達の準備も進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
北九州市立松本清張記念館と共催した国際シンポ「現代東アジア文学史の国際共同研究」に招聘した研究協力者の内、辞退者が出たため。
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次年度使用額の使用計画 |
現代東アジア文学史研究図書資料購入に充当する。
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