研究課題/領域番号 |
25284111
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
田浦 秀幸 立命館大学, 言語教育情報研究科, 教授 (40313738)
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研究分担者 |
山本 雅代 関西学院大学, 国際学部, 教授 (40230586)
井狩 幸男 大阪市立大学, 文学研究科, 教授 (60193158)
難波 和彦 京都産業大学, 外国語学部, 准教授 (10550585)
津熊 良政 立命館大学, 文学部, 教授 (50188520)
平田 裕 立命館大学, 言語教育情報研究科, 教授 (00340753)
田浦 アマンダ 摂南大学, 外国語学部, 准教授 (60388642)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | バイリンガル脳 / fNIRS / 表象言語 / 発達段階 / 縦断研究 |
研究概要 |
49名の早期バイリンガルから、言語流暢性タスク時と文化的認知葛藤タスク遂行時のfNIRS(機能的近赤外分光法)データを収集できた。更に英語ライティング・スピーキングデータも同じ被験者から収集できた。行動データとfNIRSデータの下分析及びライティングとスピーキングデータの書き起こしまで年度内に済ませることが出来た。今後詳しい分析を進める事となる。同じ被験者から3年間縦断的にデータを取る間に、転校や転居等による研究協力の非継続の可能性があるので、当初予定していた以上の数のイリンガル児童・生徒からの協力を得られた事は大きな成果であった。 文化的認知葛藤タスクは18人のみを分析対象としており、分析作業が終了した。行動データ分析では、幼少の頃に英語圏に移り住んだ帰国生、出生時以降2言語接触を続けている早期バイリンガル達、日本語環境でずっと生まれ育った子供達の3群間に一切有意差は見いだせなかった。一方でfNIRSデータ結果は、出生時以降日英語の2言語に接し続けている早期バイリンガル達は「西洋脳」に近い賦活様態を示し、帰国生は日本語モノリンガルに似通った賦活様態を示していた。 以上、言語流暢性タスクは3年間の縦断データにより発達段階を見るので、本年度は次年度以降のデータとの比較ができる状態にまで行動データとfNIRSデータの下処理を行う当初の計画通り進んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3年間の縦断データの初年度のデータ収集を完了できたが、行動データとfNIRSデータ以外(ライティング・スピーキング)のデータ下分析に手間取り、本分析がやや予定より遅れ気味である。
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今後の研究の推進方策 |
2年目は、初年度と同じ被験者から6月と9月にデータ収集を行う計画である。縦断データ比較研究であるので、データ収集手法は1年目を踏襲する。但しVFT課題中の刺激語は若干の入れ替えを行い、学習効果が発生しないように留意する。
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