研究課題/領域番号 |
25284126
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研究機関 | 静岡文化芸術大学 |
研究代表者 |
西田 かほる 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 教授 (50265576)
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研究分担者 |
井上 智勝 埼玉大学, 人文社会科学研究科(系), 教授 (10300972)
岩城 卓二 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (20232639)
梅田 千尋 京都女子大学, 文学部, 准教授 (90596199)
志村 洋 関西学院大学, 文学部, 教授 (90272434)
中川 すがね 愛知学院大学, 文学部, 教授 (80227743)
幡鎌 一弘 天理大学, 付置研究所, 教授 (50271424)
東谷 智 甲南大学, 文学部, 教授 (10434911)
山崎 善弘 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (60582509)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 芸能的宗教者 / 勧進 / 夷(恵比寿、戎) / 近世 |
研究実績の概要 |
前年度に引き続き、西宮神社が所蔵する神社文書の翻刻を行った。64,110字余を翻刻し、全て終了することができた。同じく西宮神社が所蔵する宮司家文書については、131,000字余の翻刻を行った。天理大学所蔵「御広間雑記」のデジタルデータ化とデータ入力・整理作業も引き続き行っている。 西宮神社所蔵社用日記の近代分については、デジタルカメラでの撮影を行った。明治2年~平成16年までの120冊につき、すべて撮影を終了することができた。 2015年12月24日と2016年3月28日の2回にわたり、西宮神社において会議を開催し成果の共有につとめた。うち12月24日には研究会を開催し、松本和明「西宮神社史料からみた元禄五年寺社改め」、戸田靖久氏「延享元年西宮社御開帳参拝をめぐる渡辺村穢多との「争論」について」の報告を得た。 各地の夷願人をはじめとする芸能的宗教者関連の史料蒐集も、継続して行っている。佐賀県(鍋島文庫ほか)、宮崎県(県立文書館ほか)、石川県(県立図書館、金沢市立多摩川図書館)、福井県(県立文書館)、兵庫県(加古川市、公館憲政資料館)、徳島県、愛媛県、山梨県(山梨市、南アルプス市)、東京都(国立公文書館、住吉神社)、千葉県、福島県(須賀川町、福島大学)、北海道(函館市立図書館、上ノ国町教育委員会)などで調査を行ったほか、本住吉神社(神戸市東灘区)所蔵の史料調査なども行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
西宮神社文化研究所編『西宮神社御社用日記』第3巻(清文堂、2015年)を刊行することができたほか、西宮神社所蔵神社文書の翻刻および近代社用日記のデジタルカメラ撮影を終えることができた。また宮司家文書の翻刻や「御広間雑記」のデータベース化も、当初の予定通り進めることができた。 研究会は2本の報告と助言にとどまったが、西宮神社および夷願人について知見を深めることができている。 芸能的宗教者・勧進宗教者の史料についても、少しづつ確認・蒐集を進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
これまで同様、西宮神社所蔵宮司家文書の翻刻と、「御広間雑記」のデータベース化をすすめる。夷願人の所在調査と史料調査についても、引き続き全国各地の史料保存利用機関などに収蔵されている史料を悉皆的に調査する予定である。 最終年度であるため、成果報告に向けて会議は2度程度行う予定であるが、研究会は1度を考えている。 最終年度の成果報告として、2回のシンポジウムを行う。地域への成果還元を目的とし、8月頃に西宮市郷土資料館と共催でシンポジウムを行い、12月3日には東京において研究者に向けたシンポジウムを行う予定である。 また、西宮神社文化研究所の事業に協力し、『近世諸国えびす御神影札頒布関係史料集』2と『西宮神社文書』1を刊行する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
最終年度の成果報告に向けた準備のため。
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次年度使用額の使用計画 |
成果報告の一環としての『近世諸国えびす御神影札頒布関係史料集』2の刊行費用の一部にあてる予定である。
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