研究課題
本研究では、二項目を研究目的として設定している。第一は、ロシア帝国とソ連邦による「帝国」統治が、中央ユーラシア・イスラーム地域の法制度と法的社会状況にいかなる変容をもたらしたかを、現地語資料の歴史文献学的分析により実証的に解明することである。これを達成するために、平成28年度には、8月16~27日に、研究代表者と研究分担者5名をウズベキスタン共和国タシュケント市とヒヴァ市、フェルガナ市に派遣し、文書館、博物館、図書館等でイスラーム法廷文書とその他諸資料の調査を行うと同時に、海外研究協力者であるウズベキスタンの研究者2名とともに収集済み文書の解読作業、および、文書を利用した研究につき協議を行った。文書の解読作業は、この出張後にも引き続き分担して行っている。また、イスラーム法廷文書の解読能力を備えた若手研究者を育成するために、「中央アジア古文書研究セミナー」(通算第15回)を平成29年3月11、12日両日に開催した。本研究第二の目的は、ロシア帝国・ソ連邦による中央ユーラシア統治の法制度・法社会史的事例を他の中央ユーラシア地域等の同種事例と対比分析することで、「帝国」統治の諸事例の特徴を明らかにすることである。この目的を達成するために、研究代表者・研究分担者・連携研究者・研究協力者は、各自の研究テーマに沿った研究を継続的に実施する一方で、平成28年7月3日と12月3~4日に「近代中央ユーラシア比較法制度史研究会」(通算第7回、8回)を開催して、研究成果の公表と共有を行った。とくに、12月3、4日両日に静岡で行われた例会では、4年にわたる本研究の研究成果を個々のメンバーが発表するとともに、本研究全体を総括してその成果について議論した。その結果、メンバーそれぞれが論文を執筆して研究成果をまとめ、一冊の論文集として刊行して大方の批判を頂くことで意見の一致をみた。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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