研究課題/領域番号 |
25284143
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石田 勇治 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (30212898)
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研究分担者 |
穐山 洋子 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (10594236)
磯部 裕幸 秀明大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (10637317)
川喜田 敦子 中央大学, 文学部, 准教授 (80396837)
辻 英史 法政大学, 人間環境学部, 准教授 (80422369)
増田 好純 早稲田大学, 人間科学学術院, 助手 (40586583)
水野 博子 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (20335392)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | シンティ・ロマ / ジェノサイド / マイノリティ / 市民社会 / 国民国家 / 排除と包摂 / 生政治 / 移住 |
研究概要 |
本年度は初年度にあたり、本研究の基礎を固めるためにメンバー全員の参加のもと研究集会を二度開催して、本研究の目的・計画・方法を確認した。加えて各メンバーがそれぞれの課題に即して、反ツィガニズムに関する時系列的分析と内容分析に着手した。 第一回研究集会(2013年7月)では研究全体に関わる重要な先行文献を取り上げて従来の研究動向の確認とその問題点を洗い出した。第二回研究集会(2014年1月)では、反ツィガニズム、マイノリティ、自画の鏡像、生政治など本共同研究で用いられる鍵概念について検討を加えた。第二回集会ではルーマニア出身の社会科学者マグダレーナ・ヨネスク氏の研究報告を通じて。本研究の前提となる近代ルーマニアのロマ問題に関する最新の知見をえることができた。 史料蒐集の面では、研究代表者の石田勇治がドイツのシンティ・ロマ博物館(ハイデルベルク)を訪問して関連文書の蒐集に努め、同博物館専門調査員と現在の反ツィガニズム研究の可能性と限界について意見交換を行った。さらに本共同研究の海外協力者Dr. Udo Engbring-Romang(マールブルク市立成人教育センター・研究主任)と面談して専門的見地から最新の研究動向と史料状況について意見交換を行った。 研究成果報告としては、研究分担者の穐山洋子がその成果の一部を、日独共同大学院プログラム主催の国際シンポジウム(2014年3月、東京大学駒場キャンパス)において「スイスにおける市民社会とマイノリティ文化の排除」と題して報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
海外での史資料収集が当初の計画よりも小規模にとどまったが、本共同研究の二本の主要な柱である反ツィガニズムに関する時系列的研究と内容分析が各研究メンバーの手で着実に進められ、その成果の一部がすでに口頭発表されている。
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今後の研究の推進方策 |
研究はおおむね順調に進んでおり、研究計画を見直す必要はない。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初の計画より海外での史資料収集が小規模にとどまったため、当該金額を次年度に使用することで、より研究が進展すると考えた。 未使用額は関連文献の購入および海外での史資料収集等に充てることとしたい。
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