研究課題/領域番号 |
25284148
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
森田 直子 立正大学, 文学部, 講師 (30452064)
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研究分担者 |
山根 徹也 横浜市立大学, その他の研究科, 准教授 (10315822)
小野寺 拓也 昭和女子大学, 人間文化学部, 講師 (20708193)
今野 元 愛知県立大学, 外国語学部, 准教授 (60444949)
西山 暁義 共立女子大学, 国際学部, 教授 (80348606)
辻 英史 法政大学, 人間環境学部, 准教授 (80422369)
平山 昇 九州産業大学, 商学部, 講師 (20708135)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 西洋史 / ドイツ史 / 近現代史 / 感情史 |
研究実績の概要 |
昨年度(平成26年度)も研究計画に従い、「感情史研究」の新しい成果の摂取に重点を置くことを主眼とした研究会を4月、6月、10月の3回、首都圏の大学で開催した。日本語、英語、ドイツ語で発表された最近の研究文献(単著三冊、雑誌の特集号二冊)の検討を行った。 それに加えて、これも当初の計画通り、ドイツにおける「感情史研究」の中心地の一つであるベルリンのマックス・プランク人間形成研究所の研究員であるDr. Sven Oliver Mueller(スヴェン・オリヴァー・ミュラー博士)を招聘し、2日間にわたるワークショップを行った(11月末に行う予定であったが、先方の都合により2月末に変更)。ワークショップ1日目は、ミュラー氏が「19-20世紀の音楽生活における感情の歴史」というタイトルのもと、クラシック音楽の演奏会・聴衆の感情を例とする自らの研究と、自身が率いる研究チームの各プロジェクトを紹介し、それに基づいて討論を行った。2日目は、研究分担者各人が行う感情史研究について、ミュラー氏とともに英語もしくはドイツ語で議論した。 以上に基づき、本科研が主体となっての目に見える形での成果こそ出ていないものの、各研究分担者による個別の成果は着実に挙がっている(業績欄を参照)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の性質上、その進捗具合を数値で把握することは不可能であり、上記「区分」も感覚的なものである。「感情史研究」の最新の文献を検討する会をもう1回多く持てれば良かったという思いから、「やや遅れている」を選んだ。研究会が希望回数開けなかった理由は、学期中はそれぞれの大学の学務・校務が忙しく、学期末休み中は海外出張に出る人が多く、また、東海地区や九州地区に分担者がいることもあり、全員の日程を合わせることが極めて困難だったことによる。 ただし、「研究実績の概要」欄で記載したとおり、大筋においては当初の計画通りに研究を推進できているとみなしうる。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、「感情史研究」全般のサーヴェイから研究分担者の個別研究の展開へと重点をシフトさせ、各々の研究の中間報告とそれに基づく討論を行う。一昨年度、昨年度に行ったようなワークショップを開催する予定はない。したがって、年間で最低限4回、できれば5回の研究会を行う計画である。既に、4月に本年度第1回研究会を実施し、2回目は7月頭に予定されている。あとは9月末/10月頭、12月末、2月末に実施する予定である。 また、最終年度となる来年(平成28年)度に研究成果を公開することを念頭にその準備作業を行う。現時点では、秋に海外から研究者を招聘し、基調講演を行ってもらい、あわせて研究分担者も報告するかたちの小シンポジウムを開催する方向で計画しているが、詳細については今後、調整していく必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究実施初年(平成25年)度に繰越金が出たことに加え、昨年度に招聘した海外研究協力者の旅費の一部を、別の科研が負担することになったため。
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次年度使用額の使用計画 |
最終年(平成28年)度に海外研究協力者を招聘し、小シンポジウムのような企画を行って研究成果の公表を計画しているが、海外からの研究者の招聘には最低400,000円が必要である。また、企画実施の際の人件費、会場利用費や雑費に200,000円強を使用予定である。
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