研究課題
本研究は、日本で展開されている民俗学的実践を、現代的かつ国際的な民俗学の方向性である「公共民俗学」という観点から捉え直すことによって、現代市民社会に対応する「新しい野の学問」を構築することを目的としてきた。本年度は最終年度であるため、目的に鑑み、まず地域住民とともに「公共の問題」や民俗学の社会実践の問題に直接関わってきた本研究メンバーが、個々のフィールドで生起している「新しい野の学問」の生成と深化に不可欠な重要課題を総括的フィールドワークにより精査した。次いで、各メンバーの個別研究成果を共有するために研究会を開催した。この研究会は、基本的に一般公開とし、社会への研究成果の還元に努めた。また日本民俗学会において、研究成果報告を行うセッション発表、個人発表を行った。さらに、本研究の成果を国際的視野で検討するため海外学術集会での発表を行い、議論を深めた。主たる研究実績は、下記の通り。2015.5.21-28、国際シンポジウム「礼俗互動:近現代中国社会研究」で、日本の公益と共益に関する公共民俗学研究について講演(中国・山東大学文化遺産研究院)。2015.7.18-19、第9回研究会「牡鹿半島の復興と文化創造―「牡鹿半島・思い出広場」の関わりから―」(宮城県牡鹿公民館)。2015.10.11-12、第10回研究会「公共民俗学の現場―地域文化をめぐる「ずれる/ずらす」現実をとらえる」で成果発表会(関西学院大学、第67回日本民俗学会年会パネル発表)。2015.10.22-28、「2015年中国芸術人類学学会国際学術検討会」で、芸術活動の公共民俗学意義について発表(江南大学等)。2015.11.21-22、第11回研究会「都心の公共空間を考える」(北九州市立大学、旦過市場等)。2015.12.11-14、第1回「現代社会與民俗学論壇」で、日中の公共民俗学について発表。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (23件) (うち国際学会 5件、 招待講演 10件) 図書 (13件)
FIELDPLUS
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