研究課題
基盤研究(B)
刑事司法における少年の地位・特則について、北欧、スイス、英、米、台湾における比較法制的な調査、日本の少年院・少年刑務所等の調査、少年刑事事件の裁判傍聴、研究会等における討議・検討などの研究を行った。その結果、少年に対する保護教育の観点から、少年裁判手続への専門家の関与、手続の公開制限、刑罰の多様化・内容充実の必要性、少年犯罪対策の観点から、特に重罪における刑事処分の活用、行為と刑の均衡確保の合理性が確認された。この保護教育と犯罪対策の調和を図るため、重大犯罪と一般的な犯罪に対する調査・裁判・処遇の各段階における区分、少年事件を扱う多数の機関の統合(有機的かつ実効的な連携確保)が望まれる。
刑事法学