| 研究課題/領域番号 |
25285074
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 研究機関 | 京都大学 |
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研究代表者 |
森 知也 京都大学, 経済研究所, 教授 (70283679)
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| 研究分担者 |
文 世一 京都大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (40192736)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 都市規模分布 / 経済圏 / フラクタル / ジップ則 / ランクサイズルール |
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| 研究概要 |
本プロジェクトに用いるデータ収集および計算機環境の整備を行うとともに、基礎理論の構築を行った。
データについては、研究開始後に必要性を認識したデータ(日本の産業連関など)について未整備分が残ったが、現時点の分析を進めるに十分なデータを収集し終えている。また、産業集積パターンの特徴付けにおいて用いる分析手法について、C++/Pythonプログラムにマニュアルを添えウェブサイトにて公開した。
研究成果としては、産業集積検出に関する基本的枠組をまとめてJournal of Economic Geography誌より出版した他、本プロジェクトの根幹となる事実として、都市の(人口)規模分布と都市の空間パターンの間に分かち難い連関があることを、米国データを用いて示した。特に、物流センサスを用いて同定した経済圏に属する都市の(人口)規模分布には、共通のべき乗則が発現することを明らかにした。都市の規模は、産業構造・人口構成・所得・雇用・出生率等、都市の様々な性質と密接な関係を持つことが知られている。本成果は、規模分布のみならず空間パターンについても顕著な秩序が存在する事実を明らかにしており、都市・地域における広範囲な政策について、その実現可能性が、同定された秩序との整合性に依存することを示唆し、新しい視点を与えている。得られた成果は、ディスカッション・ペーパーとしてまとめ、北米地域科学学会(アトランタ)、および、応用地域学会 (京都)において報告した。なお、日独データを用いた検証も進めており、とりわけ都市形成の空間的な自由度が比較的高いドイツにおいては、同様な秩序の発現が確認されている。
さらに、日本の製造業について、物流センサス個票を用いた輸送費用の推計を行い、結果をディスカッション・ペーパーとしてまとめた。この成果は、次年度以降に、産業集積の空間パターンと輸送費用の関係を特徴付けるために用いられる。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画時点で立てた仮説より一般的かつ重要な事実を確立し、ディスカッション・ペーパーとしてまとめることが出来た点においては、当初の計画以上に研究が進展したと考えられるが、一方で、当初予定していた研究の進行がその分遅れた。但し、本年度に得られた成果は、今後の研究遂行において、当初予定していたよりも強固な実証事実を与えるものであり、問題ではない。
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| 今後の研究の推進方策 |
基本的には、研究計画に沿って進めるが、計画当初より一般的かつ重要な研究成果が得られることが判明した場合には(今年度がそれに当たる)、それらを積極的に取り入れ、当初の計画の中で比較的優先順位の低い研究より優先し、プロジェクト全体の研究水準をより高く保つことを方策とする。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
当初の想定より研究室における数値解析能力を増強することが研究遂行に最も効果的であると判断し、次年度の計算機(Mac Pro)の追加購入を優先したことから、次年度使用額が生じた。
数値解析のため計算機（Mac Pro）を購入し、一方で、他のディスプレイ等の備品やソフトウェア購入の優先度を下げて予算配分を調整する。
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