研究課題
昨年度から引き続き、国土数値情報、政府統計の総合窓口、国勢調査のオーダーメード集計、パーソントリップ調査の特別集計等のデータを収集・加工し、空間データの整備を進めた。経済・政策分析における、GIS(地理情報システム)と空間データの活用法の開発を行った。これまでに開発した、GISと空間データの基礎的(政策共通型)および応用的(個別政策対応型)活用法をまとめた。実施したアンケート調査の結果等から、空間統計に関心を持つ経済学者の多いことが明らかになった。そこで、近年発達の著しいArcGIS(GISソフトウェア)の空間統計ツールの活用法についても重点的に開発した。GIS初心者にわかりやすく解説した、『経済・政策分析のためのGIS入門 ArcGIS 10.2 & 10.3 対応』を発行した。これは、経済・政策分析に特化した国内で初めてのGIS教科書である。ヘドニック分析における地理的変数の作成法、残差の空間的自己相関分析、ホットスポット分析による変数の探索、地理空間加重回帰分析(GWR)等についても解説した。応用地域学会において、「都市・地域経済分析におけるGISと空間データの活用法」のチュートリアル・セッションを開催した。GISと空間データの活用法について、大学および大学院の経済・政策分析の授業で実践教育し、フィードバックを得た。経済・政策分析に関する理論的及び実証的研究を行った。公共交通の運賃統合の経済分析、住宅アメニティ等の理論的分析を行い、都市経済学の教科書を発行した。GISと空間データを活用した、大都市圏における通勤時間と女性就業の分析、原子力発電所の近接性を考慮した大震災と健康の分析、原発事故後のエネルギーミックスの意識調査等の分析を行った。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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