研究課題/領域番号 |
25285086
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
大原 盛樹 龍谷大学, 経済学部, 准教授 (50401443)
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研究分担者 |
加藤 篤史 青山学院大学, 経営学部, 教授 (00286923)
岡田 亜弥 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (00313982)
木村 公一朗 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, その他部局等, 研究員 (10466071)
伊藤 亜聖 東京大学, 社会科学研究所, 助教 (60636885)
加藤 弘之 神戸大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (70152741)
日置 史郎 東北大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (80312528)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 中国 / インド / イノベーション / 技術発展 |
研究実績の概要 |
2年目の本年度は、インドで調査を行うことに重点を置いた。調査は2015年3月に研究協力関係にあるインド経営大学院バンガロール校(Indian Institute of Management, Bangalore)と共同で実施した。この調査には中国での研究協力関係者である中国社会科学院工業経済研究所の研究員が参加し、インド、中国、日本の三カ国の専門家による共同調査となった。工作機械産業および自動車部品産業、電気自動車産業においてインド有数の地場企業を訪問調査した。また政府関係機関を訪問し、イノベーション促進における地方政府の役割を調査した。中央政府、地方政府が競争するように地場企業にインセンティブ付けを行う中国と異なり、インドでは政府がイノベーションを促進する役割は非常に限定的である。むしろ需要側であるビジネスパートナーの新技術に対する要求がもっとも重要なイノベーションの源泉であることがわかった。「シーズ」よりも「ニーズ」がインドのイノベーションを牽引しているらしいことが確認できた。 10月4日に神戸大学で研究会を実施した。二名の外部専門家を招聘し、「インド製薬産業のイノヴェーション:模倣と革新の融合」と「The Innovation Process of a Privately-Owned Enterprise and a State-Owned Enterprise in China」というテーマで研究成果について議論を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2年目はインドと中国の両方で調査を行う予定であった。しかしインドについては実現することができたものの、中国では年度内の実現に至らなかった。これは共同研究相手である中国社会科学院工業経済研究所と日本側の日程調整がうまくいかなかったことが原因である。中国社会科学院工業経済研究所側と協議し、2015年度の夏に調査を実施することとなった。 中国社会科学院工業経済研究所側の研究体制が整わなかったこともあり、当初予定していた国際ワークショップも開催できなかった。こちらも2015年度に改めて開催することとした。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である3年目は、各分担者による論文の執筆とシンポジウムの開催による研究成果の公開を行う。またそのために必要な調査も実施する。 調査は8月に中国の北京で実施する。昨年度のインドでの調査と同様、中国社会科学院工業経済研究所およびインド経営大学院バンガロール校(Indian Institute of Management, Bangalore)と共同での調査とする。 11月7日、8日に龍谷大学でシンポジウムを実施する。上記二つの共同研究機関の研究者に加え、米国、インド、中国から専門家を招聘する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、中国とインドの両方で合同調査を実施する予定であった。中国ではインド人研究者を、インドでは中国人研究者を招聘する予定であった。しかし中国側(中国社会科学院工業経済研究所)の日程調整が難航したため、中国での調査が実施できず、さらにインドでの調査への中国側の参加者が一人のみになった。また、共同で国際ワークショップを実施する予定であったが、それもできなかった。そのため、予定通りの予算の使用ができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は、昨年実施できなかった中国での合同調査を実施する。また、日本(龍谷大学)で11月7、8日に国際シンポジウムを開催する。そこで中国とインドに加え、米国からも専門家を招聘する。それらのに予算を使用する計画である。
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