研究課題/領域番号 |
25285109
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
杉本 大三 名城大学, 経済学部, 准教授 (90434620)
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研究分担者 |
井上 貴子 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (10307142)
杉本 良男 国立民族学博物館, その他部局等, 名誉教授 (60148294)
杉本 星子 京都文教大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70298743)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | インド / 消費 / サリー / 広告 / 食料 / 都市農村関係 / テキスト分析 |
研究実績の概要 |
近年のインドにおける経済発展やインド社会の変容が、都市部の消費にどのような影響を及ぼしているのかを、食料及びサリーの消費分析、雑誌広告の分析、宗教の分析から総合的に解明すること、またその際特に、農村部の消費様式との関連を明らかにすることが本研究の課題である。研究期間は本来平成27年度に終了する予定であったが、研究成果を報告書として取りまとめるために、これを平成28年度まで延長した。成果報告書『現代インドの消費変動と社会システム』は、平成29年2月に完成している。そこには日本南アジア学会第28回全国大会(平成27年9月26日於:東京大学)での報告に基づいて執筆された4本の論文が収録されている。研究は平成27年度までにおおむね完了しており、その成果は既に論文や書籍の形で公表されているが、本年度作成した成果報告書にはいくつかの新たな知見を盛り込むことができた。杉本大三が分析を担当した食料消費については、公的食料配給制度を通じた安価な穀物の供給と、輸入自由化によって拡大した安価なパーム・オイルの消費が、低所得層の食生活を下支えしていることが統計分析によって明示された。杉本星子が担当したサリーの消費分析では、ナショナリズムを強調するモディ政権がサリーを含む手織製品の生産をスワデーシと結びつけ、一種のブランド・ストーリーとすることで輸出振興に活用しようとしていることが指摘された。井上貴子が担当したタミル語雑誌広告の分析では広告のテキスト分析を通じて、企業が提示する消費者像とそれに影響されて進展する消費の変化が具体的に描写された。杉本良男が担当した宗教と消費の分析では、都市住民のノスタルジーの対象として寺院に資金が還流する構造が宗教の共同性の喪失を引き起こす一方で、情報化とグローバル化とインターネットの普及が、宗教に新しい公共性を付与していることが指摘された。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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