研究課題/領域番号 |
25285116
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中川 功一 大阪大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (40510409)
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研究分担者 |
松本 陽一 神戸大学, 経済経営研究所, 准教授 (00510249)
大木 清弘 東京大学, 経済学研究科(研究院), 講師 (20611073)
坪山 雄樹 一橋大学, 商学研究科, 准教授 (50508645)
長内 厚 早稲田大学, 商学学術院, 准教授 (70452505)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 組織硬直化 / 意思決定 / センスメーキング / 意味的価値 / マザー工場 |
研究実績の概要 |
本プロジェクトは、企業組織がなぜ戦略変更できなくなるのかをテーマとして、専門領域の異なる5名により多角的に分析を行ったものである。中川(研究代表者)と松本は本プロジェクトの核として、組織硬直化の理論を用いた新興国ビジネスを対象とした質問票調査、および同じ理論枠組みによるシャープ液晶戦略の失敗事例研究を行った。そこからは、経営者の強い信念がむしろ変革を妨げること、また変革の機運を拡大するような組織的な仕組みの欠如が問題であることが指摘された。それらの成果は国内外の学会3件で報告されたほか、現時点で4本の論文に結実している。 坪山は、歴史学の方法により、過去の国鉄の事例と出光の事例から、意思決定が機能不全に陥る理由を探求した。建前であった発言が組織内で力をもつとき、組織が硬直化していくこと、他方でリーダーによる全人格的な意思決定が行われるとき、組織は活発に成長してくことが明らかにされた。成果は国際学会での1件の報告と論文1本に結実している。 大木は、国際経営の専門家として、「マザー工場」概念を軸に、その功罪を検討するかたちで、日本企業の硬直化問題に取り組んだ。マザー工場は日本的経営メカニズムを移転するうえできわめて有用な手法であったが、同時に日本親会社のメッセージを的確に読み取ることができる、日本人駐在者への依存を強めるものであることが明らかとなった。成果は4本の論文として発表されている。 長内は、日本企業が不得意とされている、性能差ではない感性やデザイン、ストーリーが生み出す「意味的価値」の概念から問題に取り組んだ。そして、医療分野という特殊領域ながらそれに成功した事例を見出し、理論的に読み解いている。成果は1本の論文となっている。 総じて、戦略の硬直化という現象は、経営者を基点にしつつ、旧態依然とした組織構造がそれを増幅することで生じているという、そのメカニズムが詳細に探求された。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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次年度使用額が生じた理由 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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次年度使用額の使用計画 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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