• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

環境統合型生産システムの構築に関する国際比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 25285119
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪市立大学

研究代表者

中瀬 哲史  大阪市立大学, 経営学研究科, 教授 (40274352)

研究分担者 田口 直樹  大阪市立大学, 経営学研究科, 教授 (60303252)
橋本 理  関西大学, 社会学部, 教授 (60340650)
李 捷生  大阪市立大学, 創造都市研究科, 教授 (50255634)
坂本 清  大阪市立大学, 経営学研究科, 名誉教授 (70089184)
金 恵珍  大阪経済法科大学, アジア研究所, 研究員 (10573876)
片渕 卓志  阪南大学, 流通学部, 准教授 (80586727)
牧 良明  茨城大学, 人文学部, 准教授 (00554875)
宇山 通  九州産業大学, 経営学部, 講師 (50584041)
上田 智久  東京農業大学, 生物産業学部, 助教 (60634029)
中村 真悟  大阪市立大学, 経営学研究科, 研究員 (10623358)
藤木 寛人  大阪市立大学, 経営学研究科, 講師 (30711931)
宮崎 崇将  追手門学院大学, 経営学部, 講師 (40636908)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード環境統合型生産システム / 環境経営 / 環境技術 / 社会との連携 / 企業の社会的意義
研究概要

平成25年度の研究については,まず「生産システムに関する実態調査」としては,本科研費研究の母体である生産システム研究会メンバー個々のものに加えて,研究会としてはかねてから環境経営を進めてきたといわれている長野県飯田市を訪問して,同市の研究機関,企業,行政に対してインタビュー調査を行った。具体的には,NPO法人しんきん南信州地域研究所,オムロン飯田㈱,エコトピア飯田㈱,夏目光学,多摩川精機㈱,飯田市地球温暖化対策課,工業課である。もちろん,環境経営が十二分に行われているとは言えないものの,地域ぐるみでいかにして環境への意識を根付かせていくのかを,企業,行政,地域社会が一緒に取り組んでいるようだった。われわれの交付申請書の「研究の目的」に記載した,企業理念,環境技術,地域社会との協働の三位一体を内容とする「環境統合型生産システム」を想起させる姿であった。また飯田市は環境経営だけではなく,いかにして地域経済を維持発展させるかを考えて,具体的な事業主体を設けて航空宇宙産業プロジェクトを進めており,生産の実態をもたないと環境経営をも実践できないという基本的な点に気づかせてくれた。大変貴重な経験だった。
次に,「理論研究・政策研究」については,毎月,研究会を開催して,上述した調査旅行のことや研究会メンバーから報告してもらって議論を深めてきた。
最後に,「調査・研究成果の公表」については,上述した飯田市調査について報告書としてまとめようとしており,大阪市立大学経営学会のディスカッションペーパーとすることを予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度は実際に環境経営で名高い長野県飯田市に調査に行くことができたこと,毎月研究会を開催して,毎回多くの参加者を得,いつも長時間にわたる,内容の濃い議論が行えたこと,今後の研究課題が明確になっていること,から,「研究の目的」に記した「環境統合型性差なシステムの構築」に向かって,着実に研究が進んでいると考えて,上述のような評価とした。

今後の研究の推進方策

引き続いて日本国内の調査を進めるだけではなく,中華人民共和国や韓国など海外にも出かけてみて,一層の知見を積み上げたい。その際,調査先では,携わっている方とのディスカッションも行って,本研究の考え方を豊富化していきたい。そして,文献調査等を含めながら,理論研究,政策研究をも進めていきたい。
研究計画の内容からして実現できないとは考えられないが,もしも研究計画上で課題が出てくれば,その都度研究会メンバーと相談しながら進めていく。

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額が「0」より大きくなったのは,今年度が今回の研究費支給額の第1年度であったため利用できるのが遅くなったこと,今回から基金分を次年度に繰り越すことができるようになったために今年度,来年度の計画を検討するなかで次年度使用額を積み上げたこと,が原因である。今年度は,日本国内での調査旅行(長野県飯田市,中規模の複数の環境モデル都市への調査),海外への調査旅行(中国,ベトナムなど)を計画しており,有意義に使用できるものと考えている。
日本国内においては,今年度も長野県飯田市に調査を行うとともに,研究会での議論を踏まえて日本国内にある環境モデル都市で,中規模のところを数か所を予定している。
海外においては,エコシティを目指している中国青島,上海,これからの経済発展が見込まれるため環境経営の進展が検討されるベトナム,タイなどへの調査を予定している。

  • 研究成果

    (16件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (11件) (うちオープンアクセス 1件、 査読あり 3件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 石油化学工業における多品種大量生産プロセスの成立と展開2014

    • 著者名/発表者名
      中村真悟
    • 雑誌名

      社会システム研究

      巻: 第28巻 ページ: 87,108

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 地域活性化における共存・共栄理念の意義と継承性2014

    • 著者名/発表者名
      上田智久
    • 雑誌名

      オホーツク産業経営論集

      巻: 22(1・2) ページ: .23-38

  • [雑誌論文] 石油化学工業における市場ニーズ対応型生産プロセスの成立2014

    • 著者名/発表者名
      中村真悟
    • 雑誌名

      立命館経営学

      巻: 52(6) ページ: 55-73

  • [雑誌論文] 建設アスベスト問題における粉じん対策の基本原則と粉じん対策技術2013

    • 著者名/発表者名
      田口直樹
    • 雑誌名

      立命館経営学

      巻: 52(2・3) ページ: 185-201

  • [雑誌論文] フォードシステムと分業の機能の科学化2013

    • 著者名/発表者名
      坂本清
    • 雑誌名

      経営研究

      巻: 64(1) ページ: 39-50

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 労働の機能と熟練に関するノート2013

    • 著者名/発表者名
      坂本清
    • 雑誌名

      経営研究

      巻: 64(3) ページ: 87-117

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本における非営利組織論の諸相―事業と公共性の観点から2013

    • 著者名/発表者名
      橋本理
    • 雑誌名

      社会政策

      巻: 5(1) ページ: 32-49

  • [雑誌論文] 自動車企業におけるモジュール化の新展開2013

    • 著者名/発表者名
      宇山通
    • 雑誌名

      経営学論集

      巻: 24 ページ: 27-47

  • [雑誌論文] 韓国現代自動車(株)における生産システムの展開2013

    • 著者名/発表者名
      宇山通
    • 雑誌名

      工業経営研究

      巻: 27 ページ: 36-45

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 半導体製造における環境統合型システムの意義と限界2013

    • 著者名/発表者名
      上田智久
    • 雑誌名

      立命館経営学

      巻: 52(2・3) ページ: 283-298

  • [雑誌論文] 循環型素材産業における生産プロセス成立の技術的・経済的条件2013

    • 著者名/発表者名
      中村真悟
    • 雑誌名

      立命館経 営学

      巻: 52(2・3) ページ: 453-467

  • [学会発表] 現在は企業経営の『危機の時代』か

    • 著者名/発表者名
      中瀬哲史
    • 学会等名
      日本経営学会
    • 発表場所
      関西学院大学
    • 招待講演
  • [学会発表] Workfare policy and work integration for vulnerable people in Japan

    • 著者名/発表者名
      Satoru HASHIMOTO
    • 学会等名
      The 4th EMES International research conference on social enterprise
    • 発表場所
      University of Liege, Belgium
  • [学会発表] 半導体産業研究の現状と課題-技術者と製造工程に着目して-

    • 著者名/発表者名
      上田智久
    • 学会等名
      日本経営学会北海道部会
    • 発表場所
      東京農業大学オホーツク・キャンパス
  • [学会発表] 韓国における廃電子製品のリサイクル現状分析

    • 著者名/発表者名
      金恵珍
    • 学会等名
      環境経営学会
    • 発表場所
      神戸山手大学
  • [図書] 非営利組織研究の基本視角2013

    • 著者名/発表者名
      橋本理
    • 総ページ数
      305頁
    • 出版者
      法律文化社

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi