研究課題/領域番号 |
25285125
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研究機関 | 新潟国際情報大学 |
研究代表者 |
内田 亨 新潟国際情報大学, 情報文化学部, 教授 (50453460)
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研究分担者 |
柴田 高 東京経済大学, 経営学部, 教授 (00307373)
寺本 義也 ハリウッド大学院大学, その他の研究科, 教授 (30062178)
高井 透 日本大学, 商学部, 教授 (60255247)
佐々木 宏 立教大学, 経営学部, 教授 (80268482)
高山 誠 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (80361913)
平松 庸一 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (90432088)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 経営学 / 経営管理 / 組織 / ビジネスモデル / 国際経営 |
研究実績の概要 |
今年度は、前年度調査した水産大国であるノルウェー王国の水産業とそれに影響を与える二つの機関を概観した。 ノルウェーの輸出品を見ると、原油・ガスの10 分の1とはいえ、水産物が2 番目に 来ている。ノルウェー政府は、国際政治・経済状況に市場価格が左右されやすい石油・ガスだけに頼らず、それらより相対的に価格が安定している水産物を経済成長の第2の柱にしたいと考えている。また、ノルウェーの水産物輸出先は、上位4 か国がロシア・欧州であるが、5 位に日本が入っている。一方、ノルウェーと日本の水産業の経営比較をすると、就業者一人当たりの生産額は、日本501 万円に対して、ノルウェー1,900 万円である。つまり、4 倍近くノルウェーの生産性は高いと言える。また、生産コストもノルウェーが日本の3分の1以下となっており、低コストを実現している。さらに、漁業協同組合数もノルウェーは圧倒的に少なく、集約化されており、それだけ効率が良いと言えるだろう。 次にノルウェーの水産業に影響を与える機関について明らかにした。第一に、ノルウェー水産物審議会(NSC)の主な活動は、マーケティング、市場への情報提供、コミュニケーション、の3つである。そして、NSC は、ノルウェーにおける水産業のマネジメントとしてサステナビリティの3つの柱(社会、経済、環境)を打ち立てている。第二に、ノルウェー産業科学技術研究所(SINTEF)は、先端的R&D 支援を行う研究機関であり、水産業及び養殖業のマネジメント、沿岸域の管理、漁業と養殖管理について、それらの重要性を明らかにしている。また、技術革新と高品質の科学による「ノルウェーモデル」を掲げていることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本務校業務多忙のため、思うように研究時間を確保できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
(1)海外調査①サケ:ノルウェーにおける養殖事業に影響を与える機関(ノルウェー水産物審議会:NSC及びノルウェー産業科学技術研究所:SINTEF)の深堀。また、世界最大のサケ養殖企業であるマリンハーベスト株式会社のビジネスモデル ②ブリ:完全養殖および選抜育種のイノベーションのビジネスモデルを探索、③マグロ:マグロの完全養殖モデル (2)実業界との連携①ニッスイ:飼料事業の深掘りして伊万里工場、R&Dイノベーションとして東京リサーチセンターおよび大分海洋研究センター、頴娃のぶり種苗・選抜育種、黒瀬水産、西南水産(元中谷水産:マグロ) ②マルハニチロ:マグロ養殖の事業化 ③外国企業:マリンハーベスト社(サケ)、ニュートレコ(飼料会社) (3)研究成果:『水産養殖事業のグローバルビジネスモデルの構築:生態系維持を目指した自然相手のサステナビリティ収益モデル』(仮)書籍として発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本務校業務多忙のため思うように研究が進まなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
研究助手を活用し、研究の推進を図る。
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備考 |
佐々木宏http://univdb.rikkyo.ac.jp/view?l=ja&u=154&sm=affiliation&sl=ja&sp=23 柴田高http://www.tku.ac.jp/department/administration/teacher/?id=1/0000068
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