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2015 年度 実績報告書

震災復興における新しいステークホルダーの合意形成とコミュニティの再生に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25285155
研究機関岩手県立大学

研究代表者

吉野 英岐  岩手県立大学, 総合政策学部, 教授 (90305318)

研究分担者 高木 竜輔  いわき明星大学, 教養学部, 准教授 (30512157)
内田 龍史  尚絅学院大学, 総合人間科学部, 准教授 (60515394)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード震災復興 / 仮設住宅 / 災害公営住宅 / 町内会 / 自治会
研究実績の概要

平成27年度は研究代表者と2名の研究分担者による研究会を3回(初年度からの通算で第6回、第7回、第8回)と連携研究者を交えた全体研究会を1回(初年度からの通算で第2回)開催した。また岩手県、宮城県、福島県の被災3県で全員が参加する現地調査を各1回実施した。そのほか、それぞれの研究者による個別の現地調査も実施している。また、岩手県と福島県では町内会長や災害公営住宅入居者を対象にアンケートを実施した。そして、これらの研究成果については、それぞれの研究者が学会で報告した。
第6回研究会は平成27年7月3日にいわき明星大学で、第7回研究会は平成27年12月24日に尚絅学院大学で、第8回研究会は平成28年3月20日に岩手県立大学アイーナキャンパスで実施した。これらをうけて、第2回全体会議を平成28年3月22日に岩手県立大学アイーナキャンパスで実施した。現地調査としては7月4日から5日にかけて、福島県いわき市内、9月7日~8日にかけて岩手県釜石市、12月23日・24日・25日に、宮城県名取市および岩沼市調査で実施した。
アンケート調査については、岩手県釜石市で平成27年3月~4月に市内の全町内会を対象に町内会活動に関する質問紙調査を実施した、郵送配布郵送回収で、配布数123票、回収数109票、回収率88.6%であった。また福島県いわき市で平成27年11月に市内の6つの災害公営住宅入居者を対象に入居者の生活実態と復興感に関する質問紙調査を実施した。郵送配布郵送回収(一部直接回収)で、配布数458票、回収数281票、回収率61.4%であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成27年度は研究会を3回実施し、全員が参加する宮城県、福島県の被災3県での現地調査を各1回実施した。さらに平成26年度は実施できなかった連携研究者を交えた全体会議を1回開催した。こうしたことから、研究達成度はおおむね順調といえる。

今後の研究の推進方策

平成28年度は研究期間の最終年度にあたることから、これまでの現地調査の結果を整理したうえで、研究目的に鑑みてさらに必要な調査を実施して、研究成果のとりまとめに注力していく。そのために定期的な研究会を開催して密接に情報を交換し合う形で取り組むとともに、連携研究者を加えた拡大研究会を開催し、研究成果の意義を確認し、学会発表や論文作成につなげていく。具体的には(1)関連する研究文献・資料を収集し、調査対象となる地域社会全体に関する基本情報の整理と分析を行う。(2)被災地・避難地域における地域再生とコミュニティ・ステークホルダーに関する調査と論点の整理を行い、新しいコミュニティづくりをめぐるステークホルダーの様相と合意案件の比較分析、新しいコミュニティの課題と持続性の検証および、分析モデルの有効性の理論面、実証面からの検証を行う。(3)代表者・分担者による研究会、および連携研究者を交えた拡大全体会議を開催し、獲得した情報を共有し、研究成果の取りまとめ、公表を行う。

次年度使用額が生じた理由

連携研究者全員に参加を求めた全体研究会を開催したが、都合がつかない研究者が多く、要した交通費・宿泊費等の費用が計画より少なくなり、繰越しが生じた。

次年度使用額の使用計画

平成28年度は最終年度なので、必要な調査を実施したうえで、研究成果を共有、公開する場を設け、成果を還元していくことを中心に、計画的に研究費を使用していく。191

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 福島県内の原発避難者に対する社会調査の実践とその課題2016

    • 著者名/発表者名
      高木竜輔
    • 雑誌名

      社会と調査

      巻: 16 ページ: 38-45

  • [雑誌論文] 長期避難下における富岡町民の避難生活と将来選択-2014年復興庁富岡町二次データ分析2016

    • 著者名/発表者名
      高木竜輔
    • 雑誌名

      災後の社会学

      巻: 4 ページ: 50-62

  • [雑誌論文] 震災復興に向けた新しい観光を支援する取り組み2015

    • 著者名/発表者名
      吉野英岐
    • 雑誌名

      NETT

      巻: 90 ページ: 56-59

  • [雑誌論文] 名取市民の復興感の規定要因-名取市民への質問紙調査から2015

    • 著者名/発表者名
      内田龍史
    • 雑誌名

      尚絅学院大学紀要

      巻: 70 ページ: 30-50

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] いわき明星大学震災アーカイブ室の活動と課題2016

    • 著者名/発表者名
      高木竜輔
    • 学会等名
      第5回 被災地図書館との震災資料の収集・公開に係わる情報交換会
    • 発表場所
      神戸大学六甲キャンパス
    • 年月日
      2016-01-22 – 2016-01-22
    • 招待講演
  • [学会発表] 原発避難研究における 「研究者」の可能性と困難 ―調査への関わりを通じて―2015

    • 著者名/発表者名
      高木竜輔
    • 学会等名
      第12回質的心理学会
    • 発表場所
      宮城教育大学
    • 年月日
      2015-10-03 – 2015-10-03
    • 招待講演
  • [学会発表] 震災復興と町内会の変容と課題-岩手県釜石市の事例から-2015

    • 著者名/発表者名
      吉野英岐
    • 学会等名
      第88回日本社会学会大会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2015-09-20 – 2015-09-20
  • [図書] 原発避難者の声を聞く2015

    • 著者名/発表者名
      高木竜輔
    • 総ページ数
      79
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] 原発災害はなぜ不均等な復興をもたらすのか2015

    • 著者名/発表者名
      高木竜輔
    • 総ページ数
      271
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
  • [図書] 福島原発事故賠償の研究2015

    • 著者名/発表者名
      高木竜輔
    • 総ページ数
      328
    • 出版者
      日本評論社

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公開日: 2017-01-06  

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