研究課題/領域番号 |
25285196
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研究機関 | 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
川野 健治 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所自殺予防総合対策センター, 3月31日現在 室長 (20288046)
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研究分担者 |
川島 大輔 中京大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50455416)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 自殺 / 文化比較 / 態度 / メタファー / 自殺予防教育 / 国際情報交換 米国 |
研究実績の概要 |
日本の社会・文化的特徴を含む自殺への許容性の内容と構造を心理学の視点からあきらかにするために、複数の研究をすすめた。 1.自殺のメタファーについての研究:1800サンプルを対象にした自殺に関する態度等を評価する調査研究の感想欄について、テクストマイニングを行い、3つのメタファーと1つのメトニミーを見出した。特に、自殺を目的地にたとえる複合メタファは許容性とつながると考えられた。 2.日米比較調査:実施準備を行った。調査項目のマッチングとバックトランスレーションを終えたが、米国側の希望があり、まず、自死遺族を対象とした調査を行うこととなった。米国側は準備が終わり、日本側では、調査協力者との調整が進んでいる。 3.自殺予防教育への展開:自殺への許容性の内容と構造を踏まえた自殺予防教育の可能性を検討することは、本研究の最終目的であることから、自殺予防教育の効果を評価するための、指標作りに着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた日米比較調査は開始が大きく遅れたが、ようやく準備が整った。グループインタビューは成果をあげていないが、自由記述データのテキストマイニングによって、代替可能な成果が得られた。フィールドとの関係から、自殺予防教育への展開にむけた準備を前倒しに行ったが、期待される成果が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
本年度前半に自死遺族を対象とした日米比較調査のデータを収集・分析を終える。その後、一般人口を対象とした調査への準備に入る。年度内に予備調査を行う。 グループインタビューについては、2013年度の方法再検討し、実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた国際調査の実施がずれ込んでいることなどから、主に旅費と調査費用の差額から次年度使用額が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は助成金を請求せず、次年度使用額と補助金で研究を遂行する。
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