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2014 年度 実績報告書

戦前期における中等諸学校(師範学校)生徒のアジア認識に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25285209
研究機関上越教育大学

研究代表者

梅野 正信  上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (50203584)

研究分担者 國分 麻里  筑波大学, 人間総合科学研究科(系), 准教授 (10566003)
斉藤 利彦  学習院大学, 文学部, 教授 (20178495)
高 吉嬉  山形大学, 教育文化学部, 教授 (20344781)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード校友会雑誌 / 師範学校 / 植民地教育 / 中等学校 / 東アジア / 国際研究者交流(韓国・台湾)
研究実績の概要

平成26年度は、平成25年度に収集・複写した校友会雑誌資料、研究結果を基に、引き続き海外の校友会雑誌を調査し、台中、台南、釜山、大田、大連などの校友会雑誌の収集・複写を行うことができた。また、収集資料をデータ・ベース化し、日本人及び当該地域出身師範学校生徒による記述から、そこに示されたアジアイメージを比較考察した。
調査・複写は、8/10-13ソウル市内の高校、8/25-27大連図書館、9/5-7台北市内の図書館や大学、12/21-23の台湾追加調査、3/14には松山東高校での複写作業を行った。この間、7/26-27(上越教育大学東京サテライト)、10/4(東京)と平成27年1/24-25(学習院大学)、3/15-16(東京サテライト)研究成果の確認と意見交換及び27年度に向けた計画を検討する研究会を開催した。
この間、9/13の日本教育社会学会(松山大)、10/5教育史学会(日本大学)で成果を報告した。教育史学会では、研究メンバー全員でコロキウムを実施した。
以上の研究により、本年度は、これまで未確認状態にあった海外の校友会雑誌を多数購入・複写することができ、所蔵先情報を含むリストを作成して学会において配布したり、校友会雑誌における時代状況の影響、修学旅行等の内容について個別研究を進展させることが出来た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

韓国、台湾、中国(旧満州国支配地域)、樺太を中心とする校友会雑誌は、予想上に収集できている。特に、ソウルでは、公私立の旧制中学校、高等女学校の校友会雑誌が現在の高校に残されていることがわかり複写することができた。また師範学校の校友会雑誌資料が発掘できた。このことは本研究にとって大きな成果といえる。
本年度は、これらの資料をもとにまた、散文の内容だけでなく、修学旅行や構成上の比較など、個別研究の視点も確認することができた。

今後の研究の推進方策

平成27年度は、26年度に得られた成果をもとに、さらに調査・閲覧・複写作業を継続するとともに、中等諸学校関係資料と師範学校、とりわけ海外師範学校の記述内容との比較・考察をやこなう。また、本年度は最終年とになあたるため、全体的考察と個別的主題に基づく考察をすすめ、台湾で本研究の成果を中心とするシンポジウムを、台湾の研究会と本科研チームによって開催する予定である。
2016年1月~3月には、本研究において得られた結果を取りまとめ、最終報告冊子の執筆・製本、成果の発表を行う

次年度使用額が生じた理由

購入可能と思われた校友会雑誌(古書)のうち年度末に発注した書籍数点が発注後すでに売約・予約済みであることが判明し、購入できなかったことが主な理由である。

次年度使用額の使用計画

本研究の目的から古書購入も不可欠であり予定した購入ができない場合も考えられるが、最終年度においては前半で古書購入を終了し計画通り予算使用ができるように勉めたい。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 日本統治下中等学校の校友会雑誌にみるアジア認識2015

    • 著者名/発表者名
      梅野正信
    • 雑誌名

      上越教育大学研究紀要

      巻: 34 ページ: pp.53-65

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 朝鮮時代・江戸時代の漂流民に関する授業実践2015

    • 著者名/発表者名
      國分麻里
    • 雑誌名

      「国際理解の視点に立った東アジア交流史の社会科教材開発」研究成果報告書

      巻: 1 ページ: 21-31

  • [雑誌論文] 二人の巧と韓国-浅川巧と藤本巧を通した日韓相互理解のための序説-2015

    • 著者名/発表者名
      高吉嬉
    • 雑誌名

      「国際理解の視点に立った東アジア交流史の社会科教材開発」研究成果報告書

      巻: 1 ページ: 32-46

  • [学会発表] 二人の「巧」と韓国2014

    • 著者名/発表者名
      高吉嬉
    • 学会等名
      韓国日本近代学会
    • 発表場所
      鹿児島国際大学
    • 年月日
      2014-11-01
  • [学会発表] 韓国の学校100年史における植民地期朝鮮の教育-内容の分析を中心にし て-2014

    • 著者名/発表者名
      國分麻里
    • 学会等名
      アジア教育学会第9回大会
    • 発表場所
      埼玉工業大学
    • 年月日
      2014-11-01
  • [学会発表] 韓国内における日本軍「慰安婦」をめぐる動向2014

    • 著者名/発表者名
      高吉嬉
    • 学会等名
      AALA山形支部
    • 発表場所
      山形大学・人文学部
    • 年月日
      2014-10-26
  • [学会発表] 日本統治下における中等学校(師範学校を含む)校友会雑誌研究の意義と課題2014

    • 著者名/発表者名
      梅野正信
    • 学会等名
      教育史学会
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2014-10-05
  • [学会発表] 日本統治下中等諸学校校友会雑誌・生徒記載文にみるアジア観の変容2014

    • 著者名/発表者名
      梅野正信
    • 学会等名
      教育社会学会
    • 発表場所
      松山大学
    • 年月日
      2014-09-13
  • [図書] 学校文化の史的探究2015

    • 著者名/発表者名
      斉藤利彦、梅野正信、ほか
    • 総ページ数
      374
    • 出版者
      東京大学出版会
  • [備考] 戦前期における中等諸学校(師範学校) 生徒の アジア認識に関する総合的研究

    • URL

      http://www.juen.ac.jp/lab/umeno/umenoasia.htm

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公開日: 2016-06-01  

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